台風への備えというと、飲み水や非常食を思い浮かべます。もう一つ、家族で話しておきたいのが「避難するとき、いつものように歩けるだろうか」ということです。家の廊下を歩くのと、荷物を持って外へ出るのでは、歩くために必要な力や動きが変わります。
理学療法士は、歩く速さや距離を測ります。ただし、真っすぐな廊下を普段の速さで歩ければ、それで評価が終わるわけではありません。その人が暮らしの中で、どんな歩き方を必要としているかまで考えます。
例えば、横断歩道を渡るときの急ぎ足。普段より速く歩いたとき、歩幅を広げられるか、足の運びを速められるか、ふらつかずに進めるかを確認します。「いつもの速さなら歩ける」と「必要なときに速く歩ける」は、同じではないのです。
人や物をよけるときには、進む向きを変える必要があります。振り返ると足が止まる人もいれば、小さく曲がろうとするとバランスを崩す人もいます。玄関の段差を越える、狭い通路を通る、荷物を持って歩く。こうした動作にも、その人の得意なことや難しいことが表れます。
評価では、実際の生活を聞きながら、必要な場面を安全な環境で確かめます。膝や足首の動き、脚の筋力、バランスも調べ、「なぜその場面で歩きにくくなるのか」を考えます。速く歩くこと自体が難しいのか、曲がるときに支えが必要なのかで、練習する内容も変わります。
例えば、歩く速さを切り替える練習や、目印に合わせて方向を変える練習を、体の状態に合わせて行います。練習だけでは難しい場面には、杖などの道具や付き添い、通りやすい経路も含めて考えます。
理学療法士が見ているのは、測定した歩行速度の数字だけではありません。「その歩き方で、いつもの暮らしに戻れるか」。台風への備えも、生活の中の「歩く」を見直すきっかけになります。

理学療法士を目指すなら!履正社の理学療法学科ってこんなところ✨
「理学療法士ってどんな仕事?」「履正社の理学療法学科ってどんな雰囲気?」
そんな疑問を持ったあなたへ!☞【理学療法学科の魅力をもっと知る】はこちらから
「理学療法学科の学生って、どんな1日を過ごしてるの?」
授業・実習・放課後まで、リアルな学生生活をのぞいてみよう!







