
こんにちは、履正社国際医療スポーツ専門学校 広報部Mです。
昨年12月、アメリカ・ニューヨークメッツとマイナー契約を結んだ本校卒業生、迫 勇飛さんのインタビュー最終回です。
迫さんは本校卒業後、社会人野球・カナフレックスで投手として活躍。その後、オーストラリア、アメリカで研鑽を積んできました。
最後は「履正社専門時代の思い出」について。迫さんの、投手としての原点が垣間見えるエピソードや、後輩へのメッセージもいただきました。ぜひ最後までご一読ください。
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(写真/本人提供)
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理想の投手像になった、マック鈴木先生の言葉。
―――履正社専門での学生時代についてお伺いします。「野球コースで学んで良かった」と思う点はどんなところですか。
とにかく、野球に集中できる環境でした。チャンスをいっぱい与えてもらい、試合にもたくさん出て。雨で練習がない日はジムでトレーニングもできる。社会人野球の選手を目指すなら、それなりに頑張らないといけないけれど、先生方が本当に親身になってくださいます。難点は、僕の家から遠かったことぐらい (笑)。でも、それを上回るほど素晴らしい環境でした。
――どんな風に野球に取り組んでいたんですか。
正直に言うと……。当時、大学ではなく専門学校で野球をしていることに対して下にみられているような感覚がありました。それがすごく悔しくて。絶対に結果で見返してやろうと思っていました。入学した1年目、とりあえず決めたのは、全体練習や授業の後、17時まで自主練習すること。当時の映像がスマホに残っていて、今見ると必死に頑張る姿が可愛いなぁと思います(笑)。2年目は、一緒に練習してくれる同級生が増えていきました。
――野球コースの先生方との思い出を教えてください。
学生時代、僕はこだわりが強く頑固で。土井幸大先生、亀山努先生、マック鈴木先生など、多くの先生方にいろんなアドバイスをいただいたのに、当時は素直に受け取ることができませんでした。でも、聴講生として在籍した3年目はやっと大人になり(笑)、先生方とたくさんコミュニケーションを取りました。中でもマック先生には、ピッチャーとして大事な考え方を教わり、それが今の自分の基盤となっています。
――どんなことですか?
「いいピッチャーとは何か」です。その時マック先生は、「球数が少なく、無失点で帰って来る」ピッチャーだとおっしゃっていました。当時の僕は、この言葉の本質に気づけていなくて。その後、卒業してカナフレックスに入団し、1年目が終わった頃、壁にぶち当たってしまったんです。どうしたらいいピッチャーになれるのか、と苦しい思いをしていました。その時、「エースと呼ばれているベテランの先輩は、球は特段速くないし、三振もそんなにバンバン取らない。でも、必ず無失点で抑えて帰って来る」と気づいて。「そういえばマック先生も、そんな風に言ってたな」と、思い出したんです。
――インタビューの冒頭で、「(メッツに)投手としてここを見てほしい」という質問に対しても、「無失点で帰って来る」と、おっしゃっていましたよね。
そうなんです。喋っているうちにマック先生の言葉をまた思い出しました(笑)。今、球界では球が速い人が注目されがちですが、やっぱり僕が考える理想の投手は「無失点で抑えられる」人なんです。マック先生の言葉、当時の僕には早すぎたんですね。
自分の夢を、大切にしてほしい。
――ほかにも、学生時代の思い出をぜひ。
アスレティックトレーナーコースの学生がトレーニングやコンディショニングを、鍼灸学科の先生と学生が、メディカルケアをサポートしてくれる。あの時間も本当にありがたかったです。みんな親身に関わってくれました。肩や肘の状況をこと細かに教えてもらいながら、マッサージを受けたりして。野球人にとって、この上ない環境だったと今でも思います。
――野球コースの後輩にメッセージをお願いします。
もし「プロ野球選手になりたい」とか「海外で挑戦してみたい」といった想いがあるなら、諦めないでほしいです。周囲から、いろんなことを言われるかもしれないけれど、自分の夢が一番大切。「何があってもやる」という気持ちを失わず、野球を続けてもらえたら。年齢とかもあまり考え過ぎずに、やれるところ、自分と折り合いがつくところまでやってほしい。ずっと野球に携わってくれたら嬉しいなと思います。
――迫さんの活躍は、在校生にとっても励みになると思います。
「あんな人でもマイナー契約できるのか」って、それぐらいに思ってくれた方がいいです(笑)。僕、学生時代は全然、たいした選手じゃなかったので。やれることはやってきたつもりですけれど……。僕以上のポテンシャルを持っている子はいっぱいいます。少しでも興味があるなら、ぜひ海外の野球文化を味わってみてほしい。言葉に自信がなくても、今は翻訳アプリもあるし、なんとかなります。
――最後に、今後の目標をお願いします。
今はメジャーリーグの舞台に立つことを目標に、一生懸命やっていきます。その後は……、選手生活を終えたら、「こんな道もあるよ」と、自分より若い人たちにアドバイスできるような立場になることも考えています。海外で過ごす時の心の持ちようとか、ちょっとでも、いい助言ができるようになれたら。そのためにも、今はメジャーでの登板に向かって、ひたすら頑張るつもりです!
迫さん、ありがとうございました!
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