
スポーツ現場でも、学校でも、アルバイト先でも、同じ出来事なのに、自分と他人でとらえ方が違うことがあります。
そこで大切なのが、「事実」と「真実」を分けて考えることです。
例えば、試合で「A選手がパスミスをしてボールを奪われ、その後失点した」
学校で「授業中、先生に褒められた」
アルバイト先で「注文を取りに行ったら、お客さんに怒られた」
これらは、他者から見ても確認することができる「事実」です。
しかし、
指導者が、「集中力が切れていた」
先生が、「積極的に行動し、主体的に学んでいる」
お客さんが、「あの店員は態度がなっていない」
と考えたとすれば、それは「事実」ではなく、その人の解釈です。
一方、本人は、
試合中、「味方が走り出したので、そこへパスを出そうとした」
授業中、「眠かったので、声を出して頭を切り替えようと思って質問した」
アルバイト中、「お客さんが先にぶっきらぼうな態度で注文してきたのでこちらも応戦しようとした」
と感じていたかもしれません。
つまり、
事実=実際に起きたこと
真実=その出来事を、その人がどう見て、どう感じ、どう意味づけたか
と考えることができます。
事実は共有できても、真実は人によって異なります。
「お互いの真実を理解しようとすることが大切だ」とよく言われます。もちろん、それは大切なことだと思います。
しかし、もう一つ考えておかなければならないことがあります。
あなたのその「真実」は、本当に純粋なものなのでしょうか。
真実には、感情や過去の経験、立場、価値観、好き嫌い、そして自分を守ろうとする気持ちなど、さまざまな人間の思惑が入り込みます。
指導者にも、先生にも、お客さんにも、そして選手や学生、店員にも、それぞれの思惑があります。思惑は、真実の中に入り込む人間の闇。
教員 山口







