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さて、2022年度より始まる本学科の2023年度生入学試験選考方法の一部が大きく変わりました。
入試区分のうち、前期・後期AO試験と公募推薦入試及び一般入試がその対象です。
総合型選抜の全体像を知りたい方はコチラ→#2
HPや募集要項に記載されている選考方法には、小論文+総合型選抜(グループワーク+基礎知識検査+個人面接)と記載されています。
その中で、グループワークを取り入れた理由について少し触れたいと思います。
①理学療法士の職種特性
理学療法士は、リハビリテーション医療の専門職です。リハビリテーションは、その対象者を中心に、
様々な専門職種がチーム一丸となって行います。チームの中で自分の意見を適切に述べることができるか?
他者の意見に敬意を持って耳を傾けることができるか?そしてチームの役割を自ら探し、真摯にその役割を果たせるか?は、
理学療法士になるために持ち合わせておくべき能力の一つです。
②4年間の学習に必要な集団の力
理学療法について学ぶには、一人では学べない内容や課題が数多くあります。例えば、「実技(技術)」の向上です。
人の関節を正しく動かす、正しく筋力を計る・正しく筋肉を伸ばす技術を身につけるには、学内での実技練習が必須です。
学生同士、何度も繰り返し行うことで、技術を高めていきます。
そこでは、対象者役の学生が、行われた実技に対して適宜フィードバックを行う必要があります。
「仲間と切磋琢磨する」といった、一人では行えない学習の一つです。
他にも、チームで意見を出し合い課題を解決するといった講義が数多く存在します。
③他者のために「頑張れる」人間づくり
みなさんは、家族や友人に「空かないジャムの瓶の蓋を空けて」と、
頼まれたことはありませんか?人は、周りの人が出来ないことを依頼されたとき、
「よし!なんとか自分がやってやろう!」と、いつも以上に力を発揮できることがあります。
理学療法は、そもそも対象者やその家族の利益を最優先事項とします。
他者のために「力を発揮できる」能力は、理学療法士に必須であると考えています。
①〜③で述べたことは、全て「他者」の中での「個」の振る舞いです。
個人面接だけでは、この様子を伺い知ることは出来ません。
そのため、小論文課題でそれぞれ考えた自身の意見を持ち寄り一つの答えを出す過程で、
みなさんそれぞれの「集団の中での個の振る舞い」を見せてもらいたいと思っています。
決して、グループワークでリーダーシップを取ることだけが、評価されるわけではありません。
グループの中で自分の役割を探し、円滑に正しいワークが行えるよう他者と協調性をもって動けるか?が重要です。