理学療法士は常に人と関わる仕事です。
人を見て、考え、治療していきます。
その過程で、私たちは人に触れる機会が多くあります。
学生時代、実習先でのことです。
肘が曲がったまま伸びない患者様がいらっしゃいました。
指導者から「肘を伸ばしてみて」と指示を受け、私は伸ばそうと試みました。
しかし、わずかに伸びる感覚はあったものの、それ以上肘を伸ばすことができませんでした。
ところが、指導者が行うと、見事に肘が伸びるのです。
不思議で仕方がありませんでした。
その後、学内に戻って教員にこの話をすると、肘を伸ばすことが出来なかった理由がわかりました。
もちろん知識が十分でなかったこともありますが、その要因の一つとして、自身の掌で患者様の状態を感じ取れていなかったことがわかりました。
掌で触れることで、私たちはさまざまな情報を得ることができます。
そして触れ方次第で、患者様の状態を良くすることも、場合によっては悪くしてしまうこともあります。
一度、ご自身の手でいろいろなものに触れ、感じてみてください。
そして学生の皆さんは、実技練習を行う際に「触れ方」に少し意識を向けてみてください。
きっと、新たな発見があるはずです。

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