~脳卒中と歩行、そして理学療法士の再構築のチカラ~
◆ 脳卒中のあと、歩き方はどう変わる?
脳卒中(脳梗塞・脳出血など)によって、脳の運動を司る部分が傷つくと、手足に麻痺や筋力低下、感覚の変化が起こります。
特に歩行では、
- 足を引きずるように出す「ぶん回し歩行」
- 片脚がまっすぐのまま地面をこする「膝伸展歩行」
- 身体を左右に振るようにしてバランスをとる「代償動作」
といった非効率な歩行パターンが現れます。
◆ 理学療法士は「歩き方」を分析する専門家
理学療法士(PT)は、こうした歩き方を細かく観察・測定し、なぜそのような動きになるのかを科学的に分析します。
- 筋肉の使い方に問題があるのか?
- 関節がうまく動いていないのか?
- 脳からの信号が届いていないのか?
それぞれの原因に合わせたリハビリテーション戦略を立てていきます。
◆ 使う力は“脳”と“筋肉”と“科学”
歩行を再構築するには、ただ筋トレをするだけでは足りません。
✅ 電気刺激療法(FES)
→ 麻痺した筋肉に電気を流し、脳と筋肉の再学習を促します。
✅ 装具療法(AFOなど)
→ 足首や膝を正しい位置にサポートし、安全に歩けるようにします。
動作のクセをリセットしやすくなるのもメリット。
✅ 反復練習+脳の可塑性
→ 繰り返しの運動で脳は新しい回路を作り出すことができます(神経可塑性)。
PTは、この「回路作り」を意識したリハビリを提供します。
綺麗な歩行を提供してあげることが「いい繰り返し」となるんですね!
◆ もう一度、歩けるように。
理学療法士の役割は、「歩かせる」ことではなく、
**「自分の力で歩ける身体を再びつくること」**です。
歩くことは、自立した生活の第一歩。
その人らしい人生を取り戻すために、私たちは“動き”から人生を支えます。
作成・監修:履正社国際医療スポーツ専門学校
理学療法学科 教員 相星

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