皆さんこんにちは。いよいよ国家試験も近づいてきましたね。受験生は体調に気を付けてくださいね♪
本日は医療面接(インフォームドコンセント)の範囲となります!
第58回 午前 問題22
理学療法実施時のインフォームドコンセントで適切なのはどれか。
1. 専門用語で説明する
2.患者の同意内容は文書で保存する
3.患者の要求があってから説明する
4.判断能力に関わらず患者の決定が優先される
5.患者は正当な理由がなければ同意を撤回できない
解説
医療行為の中で、重要なコミュニケーション技術を要する医療面接の中のインフォームドコンセントについて学びましょう。PT国家試験に於いても、第58回・57回・54回・41回・39回と出題されています。
インフォームドコンセントとは、医師(医療従事者)が治療の方法・効果・危険性などについて患者にわかりやすく説明し、患者が理解・納得した上でその治療方法について同意を得ることを指す。この重要なインフォームドコンセントの実施について我が国の医療機関では、「既に十分行われている」16.8%、「ある程度行われているがまだ不十分」46.6%、「不十分である」22.4%、「わからない」14.2%となっています。(内閣府ホームページ参照)と、重要性が十分浸透していない現状となっています。
【解答ポイント】
①治療者はなるべく専門用語を使用せず、患者が自ら治療方針を選択できるよう分かりやすい言葉で説明する。
☞ なぜなら、インフォームドコンセントは、「十分な説明を受けたうえでの同意・承諾」を意味するため。患者自身が病状や治療について、十分理解できる用語を用いる必要があります。
②インフォームドコンセントの同意内容は、口頭で取り交わすのではなく、その内容を後にお互いが確認できるように患者の同意内容は文書で保存する。
☞ なぜなら、文章で内容を明示することで、患者側の理解も得やすく確認できるようになるため文書で保存する必要もある。
③患者に医療行為を行う場合、治療者は患者の要求がある・なしに関わらず、医療従事者の方から自発的に具体的な治療法の選択肢を提示し、治療のデメリットや予想される予後などについて説明する必要がある。
☞ なぜなら、医療行為には内容の患者への開示義務が生じるからです。
④患者の判断能力が著しく低下して正常な判断を下せない場合や、重度の認知症や昏睡状態など意識障害にて判断能力や、理解力が低下し同意能力が欠如している場合には、家族など代理人の同意にて実施される
☞ なぜなら、インフォームドコンセントには例外があり、患者自身の意思が確認できない場合や同意能力が欠如している場合は、心理状態に関わらず患者の決定が優先されることはないとされ、患者への無理な誘導や説得は無用となります。
⑤患者は、充分な説明を受けて同意し治療方針を決定した後でも、正当な理由がなくても無条件でいつでも同意を撤回できる。
☞ なぜなら、これは患者の権利だからです。
一言ポイント!
問題を読み込むほどに、迷う出題表現が多いので深く考えすぎずに①~⑤の資料を参考に解いていきましょう。
解答2
このブログは、現在リアルに授業を担当している教員が、国家試験解説を出来るだけわかりやすく説明しています。是非参考にしてみてください♪
では、次回をお楽しみに!








