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日常生活(ブログ)

理学療法学科

【vol.2】影石言光さんインタビュー(前編)

こんにちは、履正社国際医療スポーツ専門学校 広報部です。理学療法学科の特別授業「プロフェッショナルミーティング」について、全4回にわたって掲載しています。

<前回の記事はこちら >
【vol.1】当日の様子をレポートします

今回は第二弾、登壇いただいた影石言光さんへのインタビュー編(前編)です。影石さんが講演にあたり伝えたかったこと、講演後の学生からもらった反応などについてお話しいただきました。

[影石言光さんプロフィール]1981年、滋賀県出身。東山高校野球部では3年時に投手として活躍し京都府大会準優勝。高校卒業後、本校のウェルネススポーツ科(現在のATコースLFTコース)で学んだのち、理学療法学科夜間部に内部進学する。2009年卒業後、スポーツ整形外科に就職。2013年よりNPB球団で専属トレーナーとして入職し、17年からは1軍を担当する。2021年に同球団を退団、「ラグスタ株式会社」取締役に就任。スポーツトレーナー派遣事業や施設コンサルティングなどを行っている

スポーツ現場のリアルを伝えたかった。

――まずは、今回の講演を振り返っての感想を教えてください。
「今回は入学まもない1年生が対象だったこともあり、PT(理学療法士)の仕事の役割や活躍できるフィールドについてお話することからはじめました。特に私自身がスポーツ現場に長く関わってきたこともあり、理学療法士は病院だけでなくスポーツ現場でも活躍できる、ということを伝えたいと思っていました。そこはしっかり話せたかなと」

――影石さんはプロ球団でトレーナーを務めていらっしゃいましたが、その職務内容や採用までの道のりは、まだまだベールに包まれている印象があります。でも、今回の講演でわかりやすく解説していただき、学生も参考になったと思います。
「僕たちが入団した頃は、縁故採用が主流でした。でも、今は一般公募もあります。女性の登用もあり、トレーナーを目指す人には良い環境になりました。ですが、中には入ってから苦労する人もいて。『こんなはずじゃなかった』と辞めてしまうケースも珍しくない。スポーツ現場に華やかなイメージを持つ人は多いと思いますが、正直、大変なことはたくさんある。それ以上にやりがいもあるので、いいところも悪いところも包み隠さず話すつもりでした」

――現場のリアルを少しでも知っていると、ギャップが起きにくいということですか。
「そうですね。やっぱり下積みも必要ですし、夢を叶えるまでには相当の準備が必要なことも含めて、知ってもらえればと。プロチームのトレーナーの仕事は、今でも狭き門であることは変わりませんし、覚悟が必要な部分はどうしてもあります」

――ほかに伝えたかったことは。
「われわれの強みは評価ができることで、整形外科、総合病院、スポーツ現場、どこで働くとしても仕事の基本軸となります。目の前の患者さんや選手の身体に何が起きていて、回復には何が必要なのか。これらを考える上で基準となるのが評価です。また一般の患者さん、アスリートといった区別に限らず、症例や生活背景、復帰へのスケジュールは一人ひとり違います。さまざまなケースがある中で都度、適切な評価を行うには解剖学、生理学、運動学といった基礎医学がとても重要。PTとしてキャリアを重ねていく中で、困った時の拠り所、支えとなるのが基礎医学なんです。いわば根っこのようなこの部分を、4年間でしっかり学んでおいてほしい。臨床に出る前から基礎医学、評価の大切さに気づけていると強いと思います。後々、きっと役立ちますよ」

待っていても、何も始まらないから。

――講演後の学生の反応はいかがでしたか。
「講演直後はあまりわからなかったのですが、その後もらったメールで、みなさんの志や気づきをダイレクトに知ることができました。どんな想いを持って理学療法学科に入学し、将来、どんなPTになりたいのか。学生一人ひとりにストーリーがありました」

――学生からのメールを全部、返信されたと聞きました。その際、何か心がけていたことはありますか。
「講演を聞いて何が印象に残り、何を僕に伝えたかったのか。まずはそこを汲み取りました。自身がスポーツ選手でケガをしてしまい、PTに助けてもらったから目指している。評価ができるようになりたくて勉強している。そういった『PTになりたいと思った理由や目標』を、たくさんの学生が伝えてくれました。それらを踏まえ、一人ひとりが次に踏み出せるようなアドバイスを考えました。スポーツ現場に携わりたいなら、まずは自分が所属していたチームのお手伝いに行ってみては、といったようなことです」

――講演でも、「一歩踏み出す」「行動する」ことの大切さをお話されていましたね。
「待っていても、何も始まらないですから。何もしてないのに何かが勝手に起きてくれるだなんて、結構な運の持ち主じゃないかと (笑)。でも、履正社を選んで進学したことも1つの行動の結果。今回、こうやって直接メールで感想を伝えたり、質問をくれたことも、勇気がいる行動だったはず。それ自体が一歩踏み出せているし、そういったアクションを学生のうちから少しずつできるようになっていくことが大事だと思います」

次回は影石さんご自身のこれまでについてお伺いしたインタビューの後編をお届けします。トレーナーになるために歩んできた、影石さんの「行動」の数々を披露してもらっています。ご期待ください!

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