こんにちは、広報部Mです。昨年、自身のジムを立ち上げた卒業生・宮川凌雅さんのインタビュー、最終回をお届けします。
パーソナルトレーナーが独立開業する場合、どんなことが必要になるのでしょうか。
宮川さんの独立までの軌跡をたどりながら、ヒントを探ります。
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地縁のない街で、ゼロからスタート。
――憧れのゴールドジムでの勤務を経て、独立した宮川さんですが。開業までに、どれぐらいの準備をかけましたか。
「開業準備は1年かけて行いました。リサーチなども少しずつ集めていき、エリアを確定させる直前まで、いろんな地域のデータを見比べていました」
――何をリサーチするんですか？
「どこに出店するかを決めるための、エリアリサーチです。まずは、エリアの特徴。ファミリー層が多いとか、だいたいの世帯年収とか。他にもパーソナルジムの件数、フィットネスの認知度。さらに競合となる店舗のコンセプトも。データを参照しながら、うちの強みがいかせるかどうかを考えていました」
――ジムをオープンしたときは、なじみのお客様が来てくださったんですか。
「いえ、豊津との地縁はなかったのでゼロからの集客スタートでした。オープン1カ月前から集客活動を始めました」
――どうやって集客アプローチを？
「最初はチラシのポスティングとハンディング(チラシ配り)のみを全力で行いました。前回お話しした通り、チラシの訴求、見せ方、ポスティングの仕方はすごく工夫しました。実際、『チラシ見てきました！』という方がほとんどです。ありがたいことにリピート率も高く、その頃にはSEOも少しずつ回っていたのでHPからの問い合わせも増えていきました。googleマップの検索からも来てくださいます」
――ウェブマーケティングも勉強したんですか。
そうですね。できることは全部勉強しました。
何のために、トレーナーをしているのか。
――独立開業するにあたって必要なものって、何だと思いますか。
「『想いの核』ですね。僕だったら、『人を笑顔にしたい、幸せを感じてほしい』という想いが根底にあります。自分の中にある『他者に対しての想いや考え』が明確であれば、独立してから壁にぶつかっても、志がぶれないと思います。利己主義よりも利他の精神の人が成功しやすいと考えています」
――宮川さんの「想いの核」は、いつ頃できたんですか。
「社会人になりたての頃、祖母が亡くなってしまったんです。すごく悲しくて、寂しくて。たくさんの人が弔問に来て、『愛されていたんだな』と感じたんです。祖母の話がたくさん出て、『周りを笑顔にする人だったよね』っていうのを聞いたとき、『自分も、ばあちゃんみたいになりたい』と。そこから核ができあがりました。人を笑顔にしたい、幸せになってほしい気持ちがあるから、自分はトレーナーをやっている。そこがはっきりしていれば、どんな困難があっても原点に戻れる。『何のためにやってるのか』があれば、凹んだときでもエネルギーが出て、『もうちょっと頑張ってみよう』と思えるんです」
――将来、独立開業を考える学生にメッセージをお願いします。
「自分の想いの核は何か、自身の強みは何か、その強みを基にどう努力し続けるか。ここが定まっていないと、独立した時に難しいかもしれません。『自分だからできること』がわからなければ、自分を売ることはできない。みんなと同じことをしてしまうと、埋もれてしまいます。何か突出した『強み』をドンと出すこと。それが、飽和状態のパーソナルジム業界で勝ち残る条件かと思います。心理学を学んだのも個人的には役立ちました。困難に直面した時に、その課題をリフレーミングし、ポジティブに捉えることができれば、どんなネガティブな壁も越えるヒントがみつかります」
――今後の目標を教えてください。
「最終的には、親子食堂をすることです。心が落ち着く場所、夢が見つかる場所、食を通じて笑顔になれる場所を作りたいと考えています。そのためにも、ジム事業を展開して、サプリメントやアパレルをスタートします。FC展開も準備中です。多くの方に喜んでもらえるように、僕にできることをやっていきます」
――20代で、そこまで動けるのはなぜですか。
「20代だからです！ 少しでも興味を持ったことをやってみる、行動することが一番大事だと思います。挑戦して、失敗したとしても、20代だったら何とでもなります。失敗も数年後には、人生のネタになります(笑)。今はとてもわくわくしています。『何をしたら、喜んでもらえるか。世の中が必要としていることは何なのか』を、ずっと考えています」
宮川さん、ありがとうございました！
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