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日常生活(ブログ)

柔道整復学科

症例紹介 vol.3


《ケアマネTTの介護事例紹介》
 
87才、女性、息子夫婦と同居、孫二人と5人暮らし。

1か月前から夕食後、5年前に亡くなった夫の帰りが遅いと、同じ質問を繰り返し
息子に聞き出す。

三週間前に、日中、靴を履かずに玄関の前で周囲を見渡していたと、近所の人か
ら通報があった。息子夫婦は共働きで、孫も学校で、日中は一人だ。また二週間
前には夜中夫を探しに外出すると聞かず、家族は困っている。日中、誰もいない
ので、徘徊して事故に遭わないか心配になっていた。

明らかに認知症の症状、それも進行している。

きれい好きで過去には教師をしていた経験もあり、身だしなみはよかったが、今は、着衣が乱れていても、汚れた服でも、気にしていない。日中誰とも話をせず、いわゆる日中独居の状態が、症状を進行させていた。

介護認定の結果、要介護3、週二回のリハ型のデイサービスに通い、活動率も向
上させることと、また、ヘルパーも週二回、部屋の片付けと、コミュニケーショ
ン促進のために、話し相手にこさせるようにケアプランを立てた。

1年後、認定の更新調査で訪問した時、デイに通い出してから、異常言動もなく
徘徊もない、本人も見違えるほど返答もしっかりされ、部屋も整然と身なりも正
しかった。

認知症の患者さんには原因がある、それを見極め、改善をはかり、日常生活の活
動率やQOLを向上させるのがケアマネの仕事。

柔道整復師の、日頃の観察力、臨床経験がここにも活かされる。

まず、与えられた専門領域を広く経験することが大切、偏りなく、総合領域の力
をつけよう、では。

(注:)柔道整復師免許を取得後5年間、柔道整復業務に携わると、介護支援専門
員(ケアマネジャー)となる資格要件を満たします。

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