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日常生活(ブログ)

柔道整復学科

 “ひざのお皿”は何のため?【解剖おもしろ雑学帳Vol.7】

こんにちは、教員Aです。

寒くなると、なんだかひざがギシギシ…。
階段をのぼって「イタッ!」と思わず声が出たとき、
ふと目に入る“ひざのお皿”。でも、あれって一体何者?



実はあのお皿、正式には「膝蓋骨(しつがいこつ)」といって、
太ももの筋肉(大腿四頭筋)とスネの骨(脛骨)をつなぐ腱の中に埋め込まれた、
“筋肉のてこを助けるスーパーアシスト骨”なんです。

膝蓋骨があることで、ひざを伸ばす力がなんと30〜50%もアップ!
もしお皿がなかったら、ジャンプ力も減り、立ち上がる動作もスローになっていたかも…。


しかも、膝蓋骨の裏面は人体で最も厚い軟骨でコーティング。
まるで「どんな衝撃にも負けない最強プロテクター」!

でも、そのプロテクターもメンテナンスが必要。
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が硬くなると、お皿は大腿骨に押しつけられて動きが悪くなり、
軟骨がすり減ったり、痛みや炎症につながることもあります。
ストレッチや軽い運動で太ももを柔らかく保つことが「ひざの守護神」を長持ちさせる秘訣なんですね。


膝蓋骨は、形がまるくて平べったいんです。
実際に取り出してみると(※解剖学的に)、まるで浅いお皿のような形をしています。
この形が名前の由来になりました。
膝蓋骨の英語名は “patella(パテラ)”
これはラテン語の patina(小皿)や patella(浅い皿)から来ていて、
英語圏でも同じく「お皿のような骨」と認識されています。

つまり――
日本でも海外でも、「お皿」という感覚は共通だったんですね。

見た目は地味でも、働きは超一流。
あなたの“お皿”は今日も無言で、全力サポート中です。

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