こんにちは、教員Aです。
この【解剖おもしろ雑学帳シリーズ】では、柔道整復師を目指す皆さんに、筋肉や骨、神経など、身体のあちこちに隠された“名前の由来”や“ちょっとしたトリビア”を紹介していきたいと思います。
カラオケで歌うとき、鏡で口を大きく開けると見える、のどの奥にぶら下がった小さな突起。
通称「のどち○こ」。

でもこれは俗称で、正式な解剖学の名前は――「口蓋垂(こうがいすい)」です。
ちょっと難しい漢字ですが、意味はシンプルで、
「口の天井(口蓋)から垂れ下がっているもの」だから“口蓋垂”。
ただぶら下がってる飾りじゃありません。
実はとても大事な役割を持っています。
- 嚥下(えんげ)の補助
飲み込むときに鼻との通路をふさぎ、食べ物や飲み物が鼻へ逆流しないようにします。 - 発声の調整
声を出すとき、鼻に抜ける空気をコントロールして、音をはっきりさせます。 - 異物の感知
のどの奥に異物が触れると「オエッ」となる咽頭反射にも関わります。
英語では uvula(ユーヴュラ) と呼ばれます。「小さなブドウの房」という意味らしいです。
ブドウの房のようにぶら下がっているから、この名がついたのでしょうね。
口蓋垂が生まれつき大きい人は、いびきや睡眠時無呼吸の原因になることもあります。
実は犬や猫には、ほとんど発達した口蓋垂はありません。人間特有に目立つ器官なんです。
「のどち○こ」の正体は、正式名称 口蓋垂(こうがいすい)。
飲み込みや発声をサポートする、大事な働き者でした。
見た目はちょっとユーモラスでも、なくてはならない縁の下の力持ちなんですね。







