こんにちは、教員Aです。今日はちょっと真面目な話…。
私たちが目指す柔道整復師は、人々の健康を支える重要な役割を担っています。私たちの仕事は、単に技術を提供するだけではなく、患者さん一人ひとりに対して、真の意味で「与える」ことが求められています。幼い頃から学生時代には、親や周囲の人から様々なものを与えてもらいました。治療家になるということは、自らが「与える」人になることだと思います。
「与える」とは、物質的なものだけでなく、患者さんの心に寄り添い、その人が本当に必要としているものを見極めて提供することです。それは、時には温かい言葉であったり、時には厳しいアドバイスであったりします。大切なのは、患者さんの立場に立ち、その人にとって最善のサポートを考えることです。例えば、膝の怪我で来院した高校生アスリートがいたとします。彼は、怪我の治療だけでなく、競技復帰への不安を抱えています。この時、私たちにできる「与える」行為は、適切な治療を施すことはもちろん、彼の不安に耳を傾け、競技復帰に向けた心のサポートをすることです。

「与える人」になるためには、観察力を磨き、患者さんの言葉だけでなく、表情や身体言語からもその人のニーズを読み取ることが大切です。自分本位で、患者さんにとって必要でないことまで提供するのはかえってマイナスです。
私たちが患者さんに対してできる最初の一歩は、「どのようにしてあなたのお役に立てるか」を尋ねることです。このシンプルな質問は、患者さんにとって、私たちが真にサポートを提供したいという意志を伝えることができます。そして、その答えを通じて、私たちは「与える人」として患者さんの人生に価値ある変化をもたらすことができるのではないでしょうか。







