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日常生活(ブログ)

柔道整復学科

浸透圧とナメクジの話

こんにちは、教員Aです。

もう6月も後半に入りました。6月は水無月と呼ばれ梅雨の季節、降水量も多くなります。
6月のイメージを絵に描いてくださいというと、たいがいアジサイとカタツムリを描く人が多いようですが、皆さんはどうですか?
カタツムリによく似たナメクジもこの時期、多く見かけます。
どちらも苦手ですが(個人的には足のない生き物がタブー)、殻のあるカタツムリのほうがまだマシかなぁ…。

さて、先日、3年生の生理学国家試験対策の授業で「浸透」について説明しました。

浸透とは、下図のように濃度の濃い液体(a)と濃度の薄い液体(b)を水しか通さない膜(半透膜)で隔てた時、同じ濃度にしようと濃度の薄い方から濃い方へ水が移動することを言います。
その場合、水を引き寄せる力が強い方(a)を「浸透圧が高い」と表現します。

日常の中にもこの浸透圧を利用したものはたくさんあります。
たとえば、熱中症対策に近年よく利用されている経口補水液(大塚製薬のOS-1など)。
これは低張液なので浸透圧が低く、水分・塩分・糖分などの体内への吸収が速いです。
大量に汗をかいた時はおすすめですね。
水分補給にコーヒー牛乳など高張液の飲料を飲んでも水分吸収効率は悪い。
ちなみにポカリスエットやアクエリアスなどは等張液でヒトの体液に近い浸透圧です。

他にも漬物やジャムなども浸透圧を利用しています。
塩や砂糖で野菜や果物の水分を奪うことで、食物内の腐食菌が死滅し腐りにくくなるのです。
生活の知恵ですね。

さて、ナメクジの話に戻ります。

子供の頃、ナメクジ退治として塩をかけたりしたことはありませんか?
ナメクジは小さくなりますよね。
ナメクジの皮膚は半透膜なので浸透圧によって水分が奪われて縮みます。
でも実際は相当な量をかけないと死なないようです。

ちなみにナメクジを駆除する方法として、ビールを使用する方もおられます。
ナメクジはビール好きで、紙コップにビールを入れておいていたら植物よりもそちらに集まります。
昔、やってみたことがありますが、酔って(?)なのか、プカプカ浮いていました。

ナメクジに関して注意しないといけないことは、人体に危険な寄生虫が潜んでいること。
ナメクジをふざけて食べて亡くなった人もいます。
もし手に触れたり、ナメクジの歩いた後などに触れた場合は危険なので、しっかり手を洗ってくださいね。

知人から聞いた話ですが、オーストラリアに生息するナメクジ(マウントカプタルスラッグ)はかなりキョーレツだとのこと…。
全長20cmで色は蛍光ピンクだそうです。うぅ…キモ!
こんなのが日本にいなくてよかった…。

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