こんにちは。教員Aです。
AI(人工知能)の進化で、さまざまな仕事がオートメーション化、無人化、セルフサービス化しています。
駅の改札機、高速道路のETC、銀行のATM、街にあるパーキングなどはもう無人化・自動化は当たり前になりました。最近では、スーパーのセルフレジも増えましたね。私の地元では昨年、自動運転による地域移動支援サービスの実証実験が行われました。
さて、2014年、英オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授らによって発表された論文『雇用の未来ーコンピューター化によって仕事は失われるのか』は、20年後までに人類の仕事の約50%がAI(人工知能)ないしは機械によって代替され消滅すると予測しました。
「なくなる仕事」「なくならない仕事」など、ネット上でもたくさん紹介されていますが、いったい「なくなりにくい職業の特徴」とはどんなものなんでしょうか。
いろいろな資料を探ってみると、だいたい以下の3つのキーワードがあげられるようです。
- 創造力やアイデア
- コミュニケーション能力
- 臨機応変な対応
では、手技を中心とした施術家(柔道整復師など)はどうなんでしょう。
超音波画像診断装置や3Dプリンターなどの進化により、評価・診断・固定具など益々発達するかもしれません。ただ、整復や後療などの手を使う技術はまだまだAIには代用できないように思います。
「人間そっくりの『手』を開発できれば、AIは大きく進化する。高度な仕事や家事を丸投げできるようになり、社会構造のあり方を根幹から変えてしまうだろう」と言われますが、人の手の繊細さの開発は中々難しいようです。
「手」は書籍のページを1枚1枚めくる繊細さ、一定の重さのものを傷つけずに運ぶ力加減、熱いものを触れたらサッと引っ込める察知力、かゆいところを丁度いい加減でポリポリと掻くなど、複雑な機能の連動を5本指で処理できる「手」。なによりも手から得られる知覚・感触によって巧みに対応できるためのビッグデータが進化には重要だそうです。
また、問診において患者さんの身体的・精神的状態を正確に把握するためにはコミュニケーション能力も大切ですし、それに基づき臨機応変に対応することもまだまだAIには難しいかもしれません。
人をみて判断・施術・指導する柔道整復師のお仕事はなくならないと思います。ただ、手の感覚を養い、技術や経験を磨き続けていくことは不可欠でしょう。
進化し続けるAI技術をうまく活用して、柔道整復師の業務がますます効率よくできるようになることを願っています。