こんにちは。今年の3月まで学生として外国語学科に所属していた、中矢健太と申します。今年の２〜３月、外国語学科の留学プログラムの一環として、オーストラリア・ゴールドコーストのボンド大学ラグビークラブウィメンズチームでコーチとしてインターンシップをしていました。 今、チームはプレーオフを迎えており、コーチ陣が声をかけてくれたため、8月19日から31日までチームに帯同しています。

 　朝８時にブリスベン空港に到着。少し仮眠を挟んで、16時からは早速チームのトレーニングに合流して、ウィメンズチームのみんなと半年ぶりに再会を果たしました。正直、みんなが覚えてくれているかとても不安でした。半年も時間が空いていて、チームのみんなは激しいリーグ戦の真っ最中。もはや私のことなど覚えていないかもしれないと、なんとなく不安でした。

　しかし、私のことを見た途端 “KENTA!!” と笑顔を見せてくれました。実は渡豪することはみんなに内緒にしていて、SNSなどでも伝えていませんでした。急に現れた私にビックリしながらも、ハグや握手してくれて、その一つ一つがとても心を暖かくしてくれました。「なんか英語上手くなった？」とニヤニヤしながら褒めてくれた選手もいました（笑）。こうして国が離れていても、 大切な友だちに恵まれたことが本当に嬉しいです。

　とは言っても、チームはあと２週間で決勝戦。しかも、クイーンズランド州4連覇がかかった非常に重要な試合になります。このタイミングで来た私にできることは、極めて限られています。例えば戦術のミーティングでも、シーズンを通してチームの戦い方を理解できていない私は簡単に発言ができません。それこそ、グラウンドで他のコーチのように激しい指示を飛ばすわけにもいきません。

　改めて初心に帰り、小さなことから始めようと思います。例えば、今オーストラリアは冬で、朝晩はとても冷えます。夜の練習でみんなが脱ぎ散らかしたパーカーやヤッケをたたんで整理したり、水を運んで配ったり、マーカーやボールなど備品のセットをしたり。ここに初めて来た時のように、一つ一つ、地道にできることをやっていこうと思います。

　というのも これは私が上智大学のラグビー部でコーチをしていた時、学生マネージャーたちから学んだことです。自身が現役の時はプレーに熱中していて、そんなことを考えてもいませんでした。ただ、チームには約20人ものマネージャーが属していて、その一人一人がどうチームに貢献できるかということを常に考えて、サポートしてくれていました。「あの人、ウォーター欲しいかな」「あの人、暑そうだからヤッケ脱ぐかな」「あの人、ここが痛そうだな」そういった一つ一つの些細な仕草や行動に気づき、行動に移すというのは本当に大事なことだと思います。私も、目の前のできることを一つ一つ積み上げていきたいと思います。

　早速、グラウンドに散らばったパーカーを畳んでいると “ARIGATO KENTA SAN!” とパリスというリーダー格の選手がイジってくれました。ウィメンズチームに漂う、こういった空気が大好きです。

　明日はメンズチームのメンバーと再会します。メンズも、3位vs 4位のセミファイナルに勝ち、今週末に2位のチームと決勝進出をかけて対戦します。こちらも再会がすごく楽しみです！