
こんにちは。外国語学科の中矢健太です。
ここまで続けてきた留学ブログも、残すところあと2回となりました。
今回と次回の2回にわたり、およそ2カ月の現実生活で得た知見、そして気付きを書き残します。これが今後、履正社専門の外国語学科から旅立つ後輩たちにとっても、役立つものになればと思います。
まず、何よりも大切なことを。
留学において最も大切なこと。それは、英語が喋れるかどうかではなく、「マインド」です。
外国では、黙っていると「怪しい人」とみなされ、誰も喋りかけてくれません。よく「外国人はオープンでフレンドリー」と言いますが、それはこちらが 「初めまして」の壁を取っ払ってこそ生まれるものだと思います。その壁をまず自分から壊すことが、何よりも重要です。
私はどちらかといえば、初対面が得意ではありません。しかも、大人数となると余計に緊張してしまいます。手前味噌になりますが、なんとか自分のコンフォートゾーンを抜け出して全員と会話し続けたことが、今回の留学の2カ月という限られた時間で、チームメイトやコーチと濃い関係が築けた要因だと思います。
またチームの練習やトレーニングで、特に女子の選手に対しては、一日のうちに必ず何か一言しゃべる、と自分の中でルールを設けていました。
学校の勉強でお馴染みの “How are you?” (調子どう?) はもちろん、試合後や練習後は “How is your body?” (身体の調子どう?)”Good session today?”(いいセッションだった?) など、とにかく何でもいいので話しかけるということを心がけました。
そのマインドセットで臨んだのは正解だったと思います。佐藤GMから「留学は自分次第だよ」と常に言われていたのも大きかったと思います。だんだん向こうも慣れてきて、1カ月が過ぎた頃は向こうから話しかけてくれたり、握手やグータッチをしてくれたりするようになりました。まさに 「初めまして」の壁を取っ払ったからこそ、オープンに、フレンドリーになってくれたのだと思います。

あとは、日本にいる間にできる準備を徹底してやっていたことが、現地ですべて活かされました。例えば、「トレーニング・イングリッシュ」の授業で先生が何気なく使うフレーズや単語、言葉をなるべく書き留めるようにしていました。また、自分がコーチ役に回った時、参考になったフレーズや、 汎用性がある単語も メモしていました。特にコーチングの英語は型があると思います。私は特に、下記の型やフレーズを使い回していました。
・Make sure 〜〜
例) Make sure to use your wrists.
(パスの個人セッション中に)両手の手首を使うようにしてみて。
・What I expect is 〜〜
例) What I expect is an early catching.
(ドリルの説明で選手に)僕が見たいのは早いキャッチだよ。
・〇〇 makes △△
例) Good catching makes good passing.
(コーチとパスセッションの打ち合わせ中)いいキャッチはいいパスを生むよ。
・You can 〜〜
例) You can do it!
(試合前に)大丈夫できるよ!
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これらは全て、授業中に1回は出てきているフレーズです。これが驚くほど、現地のセッションをリードする時に活きたのです。現地のコーチも、選手に何か言うときは頻繁にこの型を使っていました。
当然、選手の前でスクリプトや下書きを持って説明はできないので、全て頭の中に入れてセッションに臨みます。私が言葉に詰まると、練習そのものが滞るので、体感する緊張感は大きなものでした。しかし、履正社で佐藤GM、クレイグ、ジャレット両先生の授業があったからこそ、1回1回のコーチングセッションを乗り越えることができました。実際、初めてのセッションをリードした日の夜には、あまりに授業でやったことがそのまま出たことに感銘を受け、両先生に感謝のメールを送りました(まだ1週目にも関わらず……笑)
次は最終回となります。最後は、TOEICなどのスコアと、現地で使う英語の関係性について書きます。








