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試合前のベンチって、いつも少し慌ただしい。
選手たちはアップしながら声をかけ合って、
監督やコーチも動き回ってて、
その空気の中で、私も自然と動いてる。
ボトルを並べて、
道具を確認して、
足りへんものがないか見て回る。
気づいたら、
「次これいるかな」って考えながら動いてることが多い。
テーピング足りるかなとか、
氷もう少し必要かなとか。
誰かに言われる前に準備できたときって、
ちょっとだけ嬉しかったりするんです。
「あ、ちゃんと役に立てたかも」って。
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でもね、時々ふと思う。
“どこまでやるのが正解なんやろ”って。
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選手が動く前に、全部準備した方がいいんかな。
困ってそうやったら、
すぐに動いた方がいいんかな。
それとも、
自分たちで気づいて動くのを、
少し待った方がいいんかな。
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前までは、
“支える”って、なんでもしてあげることやと思ってた。
誰かが困る前に動くこと。
失敗せんように準備すること。
少しでもやりやすくしてあげること。
それが優しさなんやと思ってた。
でも最近、
それだけでもない気がしてる。
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ある日、
選手の忘れ物に気づいたことがあった。
たぶん私が持っていけば、その場はすぐ済む。
でも、その瞬間ちょっと迷った。
これって、毎回私がやることで、
その子が“気をつける機会”をなくしてしまってるんかなって。
もちろん、本当に困ってるときに支えることは大事。
でも、
全部先回りしてしまうことが、
ほんまにその人のためなんかは、分からへん。
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野球をするのは選手やし、
選手自身が、自分でやらなあかんことも絶対ある。
それを全部やってしまったら、
“支えてる”というより、
“奪ってる”になってしまうこともあるんかなって。
考えすぎかもしれへんけど、
マネージャーをしてると、そういうことを時々思う。
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でも逆に、
「ここで声かけた方がよかったかな」
「もっと早く気づけてたら違ったかな」
って後悔する日もある。
何もしなかったことで、
あとから自分を責めてしまうこともある。
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近すぎても違う。
遠すぎても違う。
その距離感が、ほんまに難しい。
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でもね、
周りを見ながら、
「今なにが必要なんやろ」って考えて動いてる人を見ると、
“支える”って、
ただ優しいだけじゃできへんことなんやなって思う。
ちゃんと相手を見て、
考えて、
ときには待つことも必要で。
それって、すごく難しい。
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前に、ある先生がこんなことを言ってた。
「支えるって、“代わりにやること”だけじゃない」って。
その言葉を聞いたとき、
なんか少しだけ、胸に残った。
きっと、
その人がちゃんと前に進めるように、
そっと支えることもあるんやと思う。
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だから私は、
ただ“動けるマネージャー”になるより、
“ちゃんと考えられるマネージャー”でいたい。
今のこの動きは、ほんまに相手のためなんかな。
これは助けになってるんかな。
そんなことを考えながら、
これからも悩んでいくんやと思う。
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まだ正解は分からへん。
でも、
ただ動くだけじゃなくて、
「これはほんまに相手のためなんかな」って考えることは、
きっと大事なんやと思ってる。
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また、少しずつ考えていくな。
タマミ







