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タマノスケ【進路に迷ってもええねんで】第2話 今の自分に「ようやっとる」って言うてええんやで

ある日のことや。
タマノスケが廊下を歩いてたら、
壁にもたれて、ふーっとため息ついてる生徒がおってな。

「どないしたん?」って声かけたら、
その子はしばらく黙ってから、ぽつりと言うたんや。

「何やっても中途半端で…
 自分って、ほんまあかんなあって思うんです…」

その顔、無理に笑ってたけど、
目の奥はしんどそうでな。
タマノスケ、胸の奥がぎゅっとなった。

こういう気持ち、あんたも覚えあるんちゃうか。

頑張ってるつもりやのに、結果が出えへん。
周りは前に進んでるように見えて、自分だけ足踏みしてる気がする。
ほんで気づいたら、自分に一番きつい言葉を投げてまう。

「オレって何してもあかん」
「結局、何者にもなれてへん」

でもな、タマノスケはその子に、こう言うたんや。

「なあ。
 あんたが今こうやって悩んでるってこと自体がな、
 ちゃんと自分の人生と向き合ってる証拠やで」

「せやからな、
 もうちょっと自分に優しゅうしてもええんちゃうか?」

進路が決まってない。
やりたいことが分からへん。
親と意見が合わへん。
周りと比べて焦ってしまう。

そんな状態の自分に、
つい×(バツ)をつけたくなる気持ち、よう分かる。

でもな、タマノスケは思うんよ。

◎(マル)じゃなくてもええ。
今は△(さんかく)くらいで、十分や。

だってあんた、
投げ出してへんやろ?
考えるの、やめてへんやろ?

それってな、
めちゃくちゃ大事なことやで。

ある先生が、こんなこと言うてた。

「自信がないときほど、
 自分には“何もない”ように感じてしまう。
 でもそれは、“ない”んやなくて、
 まだ“見えてないだけ”なんや」

また別の先生は、こうも言ってた。

「やりたいことってな、
 最初からハッキリ持ってるもんちゃう。
 迷いながら、動きながら、
 あとから“これやったんかも”って気づくもんや」

つまりな、
今のあんたに「何もない」わけやない。

まだ途中なだけ。
今は“探してる最中”なだけや。

せやから、今日はこれだけ覚えといてほしい。

夜、寝る前でもええ。
ちょっとしんどい日ほど、
自分にこう言うてみてな。

「不安もあるけど、
 ここまでよう頑張ってきたやん」って。

それが言えたらな、
あんたはもう、ちゃんと前に進みはじめてる。

タマノスケは、そう思うで。

焦らんでええ。
比べんでええ。
今ここに立ってる自分に、
「ようやっとる」って言うてあげてな。

その一言が、
次の一歩を踏み出す力になるから。

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