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こんにちは、タマノスケやで。
今日から始まるこの連載では、オレが見てきた“仲間のかっこよさ”を、少しずつ話していこうと思う。
最初のテーマは、「支える力」。
チームを陰で支えてる人ほど、実は一番チームを動かしてるんや――そんな話をさせてな。
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ある日、先輩がこんなことを言ってた。
「今日もな、誰より早く来て、ひとりでベンチの準備してたんや。あいつ。」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥がじんと熱くなった。
それは、試合に出られへん控えの選手のことやった。
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そいつはいつも、練習が終わったあとも最後まで残って、
ベンチの整理や用具の片付けを黙々とやってた。
誰かに言われたわけでもないのに、自分から動いてた。
周りは気づいてないように見えても、
タマノスケは知ってた。
その小さな行動が、チームをちゃんと支えてるってことを。
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そういう姿って、スポットライトが当たるわけでもない。
でも、あの人がいたから、チームがまわってた。
そんな存在が、どこのチームにもおると思うねん。
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別の学校にも、似たような話がある。
肘を怪我して、もうプレーができなくなった高校球児。
最初は泣くほど悔しかったらしい。
でも、話し合いの末に“男子マネージャー”としてチームを支える道を選んだんや。
水の準備、声かけ、応援、練習道具の管理。
どれも地味かもしれんけど、彼はどんな日も手を抜かんかった。
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不思議なもんで、そういう人が一人いるだけで、
チームの空気ってガラッと変わるんや。
「アイツのために頑張りたい」
「もっとオレらも動かなあかん」
そう思う選手が増えていった。
支える人がいたから、みんなの心がひとつになったんや。
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支えるって、簡単なことやない。
努力しても拍手されることは少ないし、
名前が呼ばれることもほとんどない。
でも、支えてくれてる人がいるからこそ、
レギュラーの選手たちは思いきりプレーできる。
「見えへんところで誰かが動いてくれてる」
それがどれだけ心強いか、
実はチームの全員が一番よくわかってる。
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タマノスケは思う。
「支えるってことは、誰よりもチームを信じるってことや」
グラウンドでプレーする人も、
ベンチで声を出す人も、
マネージャーとして動く人も、
みんながチームの一部であり、同じ仲間なんや。
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たとえ今、君が目立たん場所におるとしてもええ。
君の努力は、ちゃんと届いてる。
見てる人は、必ずおる。
オレもな、そういう“影のヒーロー”たちを、何度も見てきた。
彼らの姿こそ、ほんまに「かっこええ」と思うんや。
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君が今日も「誰かのために動こう」と思えたなら、
それだけで十分、チームの力になってる。
支えるって、ほんまはめっちゃ勇気のいることや。
でもな、それができる人は、いちばん強くて、いちばん優しい。
「見えへんところで頑張ってる君へ。」
どうか、自分を誇ってな。
君のその一歩が、チームを支えてるんやから。
ほな、またな。
タマノスケより。







