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タマノスケ新章 第六話 勉強と部活両立できるんかな?【ひとりやないって、こんなに強いんやな】

こんにちは、タマノスケやで。

今日はな、オレが「ひとりで頑張る限界」を感じた日の話をしようと思う。

あれはテスト前の放課後やった。
部活が終わって、教室に戻ってきたものの――
体が重い。頭が回らん。
開いたノートを見つめたまま、時間だけがどんどん過ぎていった。

「もうええわ…今日は無理や」
そうつぶやいて机に突っ伏した。

しんどいし、焦るし、何より自分が情けなかった。
「オレってやっぱり勉強向いてへんのちゃうか」
「みんなはもっと頑張ってるのに、なんでオレだけ…」
そんな考えばっかりが頭の中をぐるぐるしてた。

すると、ガラッと教室のドアが開いた。
入ってきたのは、同じ野球部のユウやった。

普段はふざけてばっかりのくせに、
たまに見せる真剣な顔が、なんか印象に残るやつや。

「お前、まだおったんか」
「ちょっとだけ一緒にやろや」

そう言って、ユウは自分のノートを広げた。
机の上に置かれたスマホのタイマーが鳴る。

「10分だけ勝負。終わったらジュースな」
そう言ってニッと笑った。

不思議なもんや。
さっきまで全然やる気が出ぇへんかったのに、
誰かが横にいるだけで、なんか頑張れる気がした。

10分だけのはずが、気づいたら30分。
終わるころには、
「今日はちゃんとやりきれた」って、久しぶりに思えた。

帰り際、ユウがボソッとつぶやいた。

「オレもな、ひとりやったらすぐサボる。
 でも誰かがおったら、不思議と続くねん」

その言葉、めっちゃ響いた。
オレもまったく同じ気持ちやった。

部活のときもそうや。

最後のランメニュー。
「あと5本!」って言われたとき、
足が止まりそうになること、何回もある。

けどな、隣で同じペースで走ってる仲間の息づかいが聞こえると、
「オレも、もうちょい頑張ろう」って思えるんよ。

それって、別に競い合ってるんやなくて、
「一緒に乗り越えよう」っていう気持ちやと思う。

努力っていうと、
「ひとりで黙々と頑張る」みたいなイメージがあるやろ?
でもな、実際はちゃうんや。

人は誰かと一緒にいるから、踏ん張れる。
誰かの存在があるから、続けられる。

「お前が頑張ってるから、オレも頑張れる」
「一緒にやってるから、最後までやりきれる」

そんな関係って、めっちゃええやん。

オレらは、ひとりで戦ってるようで、
実はずっと誰かと支え合いながら歩いてるんやと思う。

勉強も、部活も、人生も。
両立っていうのは、孤独な戦いやない。
仲間と一緒に走る、長いマラソンみたいなもんや。

ときどきペースが崩れてもええ。
しんどくなったら、隣を見てみ。
「お、まだおるな」って思えるだけで、
また足が前に出る。

ひとりで頑張ることも大切やけど、
“ひとりじゃない”って気づいた瞬間、
人はもっと強くなれる。

それがわかった日から、
オレは「頑張る」って言葉が、少しだけ優しく聞こえるようになった。

せやから今、もしキミがひとりで踏ん張ってるなら、
思い出してほしい。
必ず、どこかで同じように頑張ってる仲間がおる。

「ひとりやない」って気づけたとき、
また一歩、前に進めるんやで。

ほな、またな。
タマノスケより。

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