理学療法学科の松村明保先生と井口奈保美先生は、本校の卒業生。
理学療法士(PT)とアスレティックトレーナー(AT)、ダブルの取得を目指し、共に学んだ間柄です。
履正社でATを取るメリットや、PTATのニーズ、価値について。医療×スポーツの現場を知る二人が語ります。
- ※本対談では、理学療法士(PT)と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(AT)、両資格を所持するトレーナーを「PTAT」と呼称しています
松村 明保
1994年生まれ、高知県出身。理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。高校卒業後、2012年に本校理学療法学科昼間部に入学(医療×AT)。卒業後は第二東和会病院で勤務しながら、身体障がい者水泳の現場でのトレーナー活動にも参加する。同院を退職後、24年本校入職
井口 奈保美
1986年生まれ、長崎県出身。理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。大学卒業後、医療機器メーカーで営業職に就く。退職後、2013年に本校理学療法学科夜間部に入学(医療×AT)。卒業後は大阪回生病院で勤める傍ら、大学バレーボール部でトレーナー活動を行う。同院を退職後、22年本校入職
同じ理学療法学科でも私は夜間部、松村先生は昼間部にいて。履正社でPTATを取って良かった、って感じることってある?
学科コース関係なく、いろんな人と一緒に学べることかなぁ。普段、理学療法を勉強していても、AT実習では鍼灸師や柔道整復師の資格を持つ先生が指導担当になることがある。だからこそ、選手の身体へのアプローチの違いを知れたし、他学科の学生と意見を交わすこともよくあった。
確かに。トレーナーって、監督やコーチ、選手など、いろんな人と関わる仕事。それぞれの立場の、いろんな意見に触れて視野を広げることが大事だし、コミュニケーションをしっかりとれることがカギになるもんね。
あと、うちのAT実習の強みはやっぱり、(姉妹校の)履正社高校や、同じ専門学校の競技コースで実習できることだと思う。
アスレティックトレーナーになるために必要な実習のことね。
(実習先として)長く関わらせてもらっているおかげか、監督やコーチの先生方は、トレーナーの仕事に理解があるよね。実習生を育ててくれる土壌があるというか。
私も学生時代、当時のサッカーコースの監督に愛情たっぷり、かつ厳しく育ててもらったなぁ(笑)。
AT実習で関わる競技は野球、サッカー、ソフトテニス、バスケットボール、バレーボール、水泳、陸上、柔道、剣道など多岐にわたる
「あと何分で、選手は帰って来るんや」
井口先生、その「厳しく育ててもらった」サッカーコースでのAT実習の思い出ってある?
今でもはっきり覚えてるのは……。ある選手が鼻血を出して、処置をするために練習がストップしたの。数分経った頃、監督に「あと何分で選手は帰って来るんや!」って一喝された。
それでどうなったの?
「彼(鼻血を出した選手)がいるかいないかで、練習メニューが変わってくる。練習に復帰できるのか、できないのか。状況を説明してくれないと次を考えられない。トレーナーはひとりの選手のみ対応するわけじゃなく、チーム全体を支えている。チームとしてどう次を動かすのか。君たちはそれを判断する責任を持っている」って言われて。ああ、これがトレーナーの使命なんだ。現場を知るって、こういうことなんだ、って強く感じた。
どこの現場でも、先生方は実習生を、ひとりのトレーナーとして接してくださるよね。
本当にそう。今、履正社高校柔道部でAT実習担当をしているけど、監督の先生が「こういうプログラムを組んで欲しい」「ここを鍛えて欲しい」と、私を介さず実習生に直接、相談してくださるのがありがたくて。やっぱり監督と直接やりとりすることで、学生に責任感が生まれて、自ら学んでいくようになるから。
私も学生時代、バスケットボールコースでAT実習を経験したけど、「学生主体で考えて、動きなさい」という雰囲気だった。
お世話になっている監督やトレーナーの先生方の紹介で、いろんなスポーツ現場をお手伝いする機会にも恵まれたし。
学生の「やりたい」を後押ししてくれる環境があるよね。
本校はPT、ATの両資格をいかし、プロチームをはじめとする多くのスポーツ現場でトレーナーを務める卒業生を輩出
PTATの価値は、ますます高まる。
私たちPTATは、選手がケガや障がいがある状態から競技復帰できるまでの、いわゆるリコンディショニングが得意。そこからさらに、PTの強みを発揮できる現場があるとすれば……。
パラスポーツは特に価値が高いと思う。ATのスポーツ全般に関わる知識・技術と、PTの専門領域を融合することで、より選手の力になれる。
車いすやトイレの利用時、どんなサポートが必要か準備できるし。脊髄損傷を負った方はここに注意するとか、疾患、病態への知識も備わっているからね。
スポーツ現場に限らず、PTの活躍の場は広がっているから、私たちも学生一人ひとりがイメージする将来像を叶えるお手伝いができれば。
もし在学中、つまずいてしまうようなことがあったとしても、卒業生だからこそ共感して、アドバイスできることもあるし。
PT、AT、教員、卒業生、社会人……、いろんな立場から学生をサポートしていきたいね!
※肩書き、インタビューの内容は取材当時のものです。








私も井口先生も、PTATを目指して履正社に入学したよね。