こんにちは、学科長田中です。
予想通り、今年の冬は雪が多い。先日のブログでもお願いしたが、
雪でのウインタースポーツといえば、スキーかスノーボード。
30年前には『わたしを連れてって』シリーズで、スキーが脚光を浴び筆者も経験をしたが、
現在はボーダーが圧倒的に多いらしい、このボーダーによる特徴的なケガが多発している。
で、先のブログの成果はむなしく、今回無念にもスノーボードによる
骨折症例の情報提供を受けたのでここに紹介する、経過は以下。
12歳男児、現病歴も既往歴もなし、年末に家族でスキーにでかけ、雪質はパウダースノーの状態であったが、一部凍結によるアイスバーン状態で不幸にも転倒。
右肘を強打し直後に痛みを訴える。
同行している柔整師が頭部及び胸部などのバイタルサイン、全身状態確認したが異常なし。
次に右肘局所観察、安静および運動時痛を検査したが大きな痛みはない。
しかしこの柔整師は骨折を疑っており、数十分の経過観察後、
右肘部周辺の腫脹(はれ)が著明になり、同時に運動時痛安静時痛も出現、
柔整師は骨折を確信した。
すぐさま近隣の医療機関に搬送し、レントゲン検査読影の結果、
ごらんのとおり右肘頭骨折と確定。
帰阪後完全固定を施し、固定6週間程度、除去後のリハビリ6週間、
完全機能回復まで約3か月を要す、となった。
もし、プライマリーケアとして柔整師が居合わせてなければ、
鑑別も応急処置も不十分で不幸な結果になっていたかもしれない。
特に、アイスバーン上でボーダーの転倒は、肘や手首、尾骨周辺の骨折の症例が多い。
再度お願いをしたい。
ウインタースポーツでのケガには十分注意をしてほしい。