先週までの学生レポートでもわかるように、このアメリカ研修のほとんどの時間を、
「解剖」「リハビリ」
に、費やします。
と、いうことで、今回は、アメリカ研修の真骨頂、「お勉強編」です。
まず、アメリカまで来てやるお勉強のテーマは、
「本物」
です。
下の写真を見てください。
これらの骨は、「献体」です。
(献体・・・医学・歯学の大学における解剖学の教育・研究に役立たせるため、
自分の遺体を無条件・無報酬で提供することをいいます。)
上の骨は、腓骨といって、下腿の外側部に有る骨ですが、
この骨は、骨折の既往があります(右中1/3境界部付近の盛り上がり)。
よく「治る」と、言いますが、この骨を見ると、確かに骨はひっついてはいますが、
決して元通りには戻っていないことがわかります。盛り上がってる骨の上には、
神経や血管、そして筋肉が走行しているわけですから、
何らかの影響が出て当然なのです。
下の骨は、大腿骨といって、太腿部に有る骨です。
教科書も併せて写真を載せていますが、その写真の骨とも微妙に違いますし、
他の献体の同部の骨とも微妙に違い、一体、一体それぞれ微妙に違うことがわかります。
こうやって、献体としてその身を捧げてくださった方に敬意を表し、
そしてこの貴重な体験を必死に頭に叩き込む。
環境がそうさせてくれるのです。
つづく