超高齢社会に突入して久しい日本において
医療資格を持つ者にとって切っても切り離せないのが
高齢者医療といっても過言ではないのではないでしょうか。
平成30年から鍼灸師も実務経験を積むことで
日常生活機能の維持向上のための訓練を行う
「機能訓練指導員」の資格を得られるようにもなり
鍼灸師もどんどん活躍の場を広げている現状です。
本校鍼灸学科では毎年淀川区と協力して
介護予防運動教室を行っており、地域の高齢者の方が
いつまでも元気でいていただけるお手伝いを
臨床実習の一環として行っています。
高齢者理解の一環として、毎年鍼灸学科では
年々増加している「認知症」について
池尾忠思校長から学ぶ授業が3年次にあります。
池尾校長は介護老人保健施設におられた経験も長く
医療者として認知症を持つ施設利用者さんと数多く
関わって来られています。
今回の授業は教科書的な病気についてのお話でなく、
医療者としての立場や、ご家族に認知症の方が
おられる方の立場からのお話をご自身の経験談を
交えてされていました。
学生たちも真剣に話を聞いており、
自分のこととして考えると胸が詰まる思いになると
授業後漏らしていた学生もいました。
「知らない」ということは社会的な壁や分断を生み出します。
今後臨床現場で認知症の方と出会ったときに
しっかりとご本人やそのご家族の心に寄り添える
鍼灸師になっていってほしいと思います。