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【教職員インタビューvol.8】スポーツ外国語学科 クレイグ・マクラレン先生(前編)

こんにちは、履正社医療スポーツ専門学校 広報部です。

教職員インタビュー第8回はスポーツ外国語学科のクレイグ・マクラレン先生のお話を前後編でお送りします。

スポーツ外国語学科は、国際化が進むスポーツの現場で必要とされる“生きた英語”が学べる、日本でも唯一の学科。授業は一般的な教科書を使わず、すべてオリジナルであることも特徴です。これまでにたくさんの教材を手掛けてきたクレイグ先生に、教材制作の裏側についてお聞きしました。

[クレイグ先生profile]1984年ドイツ生まれ。スコットランド・セントアンドリュース育ち。学生時代は陸上競技やサッカーなど多くのスポーツに親しむ。大学院卒業後、JETプログラムに参加し、2014年に来日。山口県内の小中学校、高校でALTを務める。2019年、本校へ


「何を観ても、聴いても、『授業で使えるかな?』とアンテナが立ちます」。

――スポーツ外国学科の授業は、スポーツリーディング(読解)やスポーツ実況、フィジカル・イングリッシュなど、スポーツに特化した英語をオリジナル教材でたっぷり学べますが、どんな風に教材を作っているんですか。

たくさんの本や教科書、動画等を参考にしたり、スポーツ現場で実際に活躍している方にお話を聞き、そこで実際に必要とされている英語をリサーチしてテキストや授業に反映しています。

――授業ごとに、いちから教材を準備するのは大変なのでは……。

すごく大変なんですが(笑)、個人的には一番楽しい作業でもあります。

はじめは漠然としていても「こういう風に作ったら、こんなスキルが身につく」と、組み立てを考えるのが好きなんです。

ここは専門学校なので、資格や仕事と直結した英語を使えないと意味がない。そこは常に意識しています。とにかく実践的で役に立つ授業になるよう、あらゆる方向から情報収集をしています。

――たくさんのロールプレイ(会話例)を作っていらっしゃいますよね。

スポーツシーンに限らず日常会話も扱うので、こちらも実用的なシチュエーションに沿った会話例を考えます。ドラマのシナリオを作っているみたいに(笑)。

学生にテーマだけ与えてロールプレイを考えてきてもらうこともあります。「電話でレストランの予約を取って、クレジットカードの支払いについて聞く」とか。学生は「こんな会話、できない!難しい!」とはじめは言いますが、後でちゃんとできるようになる。彼らの頑張りを見るとうれしくなります。

――スポーツ外国語学科の人気授業のひとつ、「フィジカル・イングリッシュ」にもロールプレイはありますか。

もちろん。アスレティックトレーナーが応急処置をする状況下での会話もロールプレイしたりしますよ。

この授業ではほかに、体育館などで実際に体を動かしながら英語を話したりもします。たまにLFT(ライフ・フィットネストレーナー)やAT(アスレティックトレーナー)コースの学生がトレーニング指導の練習をしているのを見かけて、「こういう言葉で伝えるんだな」、「こんな風にスクワットを指導するんだ」と参考にすることもあります。様子だけでなく、用具の事前準備やセットする位置の指示なども細かく観察していますよ。

――教材のために、普段からアンテナを立てているんですね。

はい、常に立てています。しかもこのアンテナ、なかなかオフにできません(笑)。映画やドラマを観ても、英語の曲を聴いても、「これ、授業で使えるかも」とヒントになります。

――エンタメだと、例えばどんなものがヒントになりましたか。

う〜ん、例えば……。U2の『I Still Haven’t Found What I’m Looking For(邦題:終わりなき旅)』は歌詞に現在完了形が使われているので、歌って覚えるだけで勉強になります。楽しんでいるうちに自然に英語が身につけば一番いいですよね。そんな風に授業をするのが理想です。

――ほかに授業で使えそう、と思った作品はありますか?

スポーツの映画で言うと……、『インビクタス/負けざる者たち』はラグビーを題材にしていますが、南アフリカの歴史も同時に学べます。『マネーボール』は貧乏球団だったオークランド・アスレチックスを再建したGM(ジェネラルマネージャー)の物語で、スポーツマネジメントの現場で交わされる会議のが場面がたくさんあるし、選手データについて話すシーンもあり参考になりますよ。スポーツエージェントが主人公の『ザ・エージェント』は、アメリカンフットボール界のスポーツマネーの実情が描かれている。このあたりの作品は、普段から学生にもおすすめしています。

――どの作品もスポーツ英語の世界を知る入門編として良さそうですね。それにしても、スポーツ外国語学科の先生方が丁寧に時間をかけて作った教材が学生の英語力アップを支えていたんですね。2021年度は学生のTOEICスコアが大幅にアップしたと聞きました。

平均で200点スコアを伸ばしていて、約3割の学生が300点以上のアップを記録しました。970点をマークした学生もいます。

 

――それはすごい! 2022年度の学生の頑張りも楽しみですね。最後に、スポーツ外国語学科で学ぶことを考えている高校生にメッセージをお願いします。

If you’re interested in a career in the sports industry, want to support athletes and broaden your horizons.  This is the place for you!

(もし、スポーツ業界に興味があり、選手を支えたい、または自分の視野を広げる場所を探している、というのであればこの学科がぴったりです)。

次回はクレイグ先生が履正社に入職されるまでのキャリアや、(とても上手な)日本語を習得されるまでの苦労話(!)をおうかがいしました。お楽しみに。

 

<スポーツ外国語学科のご案内はこちら>

スポーツ外国語学科

 

<広報Mの取材メモ>

オフの日はNetflixを見るのが好きというクレイグ先生。取材時、好きな作品を聞いたところ、

「『闇金ウシジマくん』が面白いです。なかなか見ることのない日本の裏社会が勉強できます」とのこと。ウシジマくんが好きな学生と話が盛り上がることもあるとか。

ほかに18世紀のスコットランドが舞台の『アウトランダー』という歴史ドラマを観ているそうです。

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