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【教職員インタビューvol.7】柔道整復学科 青木孝至先生(その3)

こんにちは、履正社医療スポーツ専門学校 広報部です。

全3回にわたってお届けしてきた柔道整復学科の青木孝至先生インタビューも最終回。

35歳で医療の道を目指し、41歳で独立(治療院開業)を叶えた青木先生の軌跡をたどります。

青木先生のプロフィールはこちらをクリック 


「被災地で見た光景が、医療の道を再度志す転機に」。

 

――医療の道を志したきっかけを教えてください。

大学生の頃レスリングをしていて、負傷した時に治療家の先生に治してもらったことから、この道に興味を持ちました。当時、病院に通っていたにもかかわらず歩行困難な状態が1ヶ月以上続き、不安になっていました。藁にもすがる思いで近くの鍼灸整骨院に通い出したところ、1週間ほどで歩けるようになり感動しました。

ただ、大学を卒業してすぐに専門学校に行くお金がなかったので、「とりあえず就職して3年ほど働き、お金を貯めてから進学しよう」と思っていました。

――どちらに就職したんですか。

セントラルスポーツというフィットネス業界の大手企業でした。そこで学んだトレーニングの勉強が楽しくて、どんどんのめり込んでいきました。やりがいのあるポジションにも置いてもらえるようになり、「もうちょっとだけ続けよう」と思いながら、ずるずると10年くらい働いていました。人を元気にするこの仕事に、とても魅力を感じていたんです。

――なのになぜもう一度、医療の道を目指すことに……?

きっかけは“阪神淡路大震災”です。当時、兵庫県芦屋市で勤めていました。プロ野球選手も利用しているような店舗で、そこでチーフインストラクターをしていました。当時の私は大勢のスタッフから“チーフ”と呼ばれ、その立場に少し有頂天になっていたように思います。

そんな時に地震が発生しました。

芦屋市は震度7で施設は半壊状態で、フィットネスクラブはしばらく運営ができなくなってしまいました。仕方がないのでスタッフと一緒にメンバーさんの安否確認をしたり、駅前広場で炊き出しをやったり、救援物資を運んだりしていました。

――救援活動をしていたんですね。

ある日、(避難場所の)体育館に救援物資を持って行った際、柔道整復師や鍼灸師の先生がボランティアで被災者の方々にケアをされていました。家や財産を失い、あるいは家族を失い、やり場のない思いで心身ともに疲労困憊になっている被災者のみなさんがケアを受けた時、少し安堵の表情や笑顔を見せたりして……。

その時に思ったんです。

「この先生方は日頃はその資格で業を成し、人が困っているときには人助けの手段として、人々の心にひと時の安らぎを与えている。ひょっとしたらこの先生たちも被災者なのかもしれないのに。いっぽう自分は“チーフ”と呼ばれていい気になっていたけど、会社や肩書き、施設がなければ何もできない。かつては治療家を目指していたじゃないか……」と。

――この時が転機だったんですね。

そうです。この経験を機に、改めて医療の道に進む決意を固めました。この時はすでに結婚もしていたので、奥さんにも自分の思いを理解してもらい、鍼灸の専門学校へと進学しました。学生生活は正直、大変でした(笑)。何しろ35歳でしたから、覚えるのも人一倍、苦労しました。

――柔道整復師を目指す在校生や高校生にメッセージをお願いします。

柔道整復師は子供からお年寄り、アスリートなど、幅広い世代の方と関わることができ、「ありがとう」という感謝の言葉をたくさんいただける素晴らしい職業です。国家試験合格に向けて覚えることがたくさんあり大変ですが、学んだことは一生の財産になり、多くの人に喜んでいただくための基盤になります。夢を叶えるために頑張ってください。われわれ教員もしっかりサポートします。

――今、先生自身が研鑽していることや今後の展望についてお聞かせください。

治療やトレーナー活動の現場においては、治療技術を磨いていくことはもちろんですが、ケガをしないための身体づくりも重視しています。数年前から行政と関わり、健康寿命延伸政策のお手伝いをしています。コロナ禍における市民の運動不足解消のため、行政と一緒にストレッチ動画配信やポスター作製などを行いました。

――アクティブな青木先生の原動力はどこから生まれるんですか?

人に喜んでもらえるのがうれしいんです。ここ数年、自分のやりたいこと、想いを叶える時間を1日30分確保するようにしたら、その積み重ねでできることが増えていくことがわかりました。これからもいろんなことにチャレンジしていきたいと思っています。

 

青木先生、ありがとうございました!

 

<柔道整復学科のご案内はこちら>

柔道整復学科

<広報Mの取材メモ>

今回、青木先生には東京2020オリンピックで着用されたウェアで撮影させてもらいました(半袖、長袖、靴などフルセット支給だったそうです)。

このときのウェアの一部は、本校の1F玄関に飾られています。

オープンキャンパスなどでご来校の際はぜひ、本物を見てみてくださいね。

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