10月27日(土)、今年もスウェーデンを拠点として国際的にご活躍されている
“ベンクト エングストローム先生”を講師としてお招きし、3年生対象の特別講義と
臨床実習でお世話になっている施設の先生や卒業生を対象とした研修会を開催
いたしました
◆テーマは「日常生活動作を向上させるエルゴノミックシーティングの基本」◆
「エングストローム先生のお話を聞くために、日本からスウェーデンまで
赴く人がいるくらい、エングストローム先生ってすごい先生らしいよ…」
などと話していた学生たちは真剣な眼差しで受講
シーティングとは、心身機能や生活状況を考慮し、良好な座位姿勢が確保
できるように、車椅子や椅子などを調整することです。
まだ車椅子ユーザーの具体的なイメージがつきにくく、ユーザーへの直接的な
アプローチではなく、“環境”(椅子や車椅子)に対するアプローチへの意識が
ついていない学生にとって、シーティングの講義はそれまでの概念を変える
ものとなりました。
”座る”ということをどう考えていくか
車椅子を利用される方に合う形に座位を設定するには…
適切なシーティングで姿勢を正しく保持することにより、
どのような効果が得られるのか…
先生の説明を受けながら、実際に椅子や車椅子を使って座位を
調整していきました
多少難しいところもあったようですが、
“車椅子の座位を設定するということはただ単に車椅子を合わせるだけではなく、
自立生活を支援すると共に二次障害を防ぎ、治療にも繋がることなのだ”
ということなどを学び、多くの気づきを得たようです
午後開催された研修会には臨床現場で治療に携わる方々が参加され、
現場に直結する内容に
「現場で応用しやすい知識を得られた」
「悩みどころをおさらいできた」
などといった声が挙がっていました
「常に変化を与えながらユーザーに合う形をみつけていくことが、治療につながる」
という先生の言葉が大変印象的で、座位の保持について視野を広げる貴重な機会と
なりました