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日常生活(ブログ)

理学療法学科

台湾旅行でみかけた障がい者

先日、愛妻と私にそっくりで可愛らしぃ~い愛息子(恐るべしD・N・A)を引き連れて台湾に行って来ました。
台湾の人達からも愛息子と私を見て「うわぁ~コピぃ~~~」(プラス爆笑・・・)みたいな感じで、なぜかお土産を値引いてくれたりと、大変良い思いもして来ました。
 
さて、その台湾はと申しますと、面積は日本の1/10(九州ほどの広さ)、人口約2300万人、ちなみに理学療法士(台湾では“物理治療師”と言うらしい)の人数は約3500人と日本に比べれば(日本での理学療法士の人数は約8万人)圧倒的に少ない人数とのことでした。

 

観光スポットとしては、「千と千尋の神隠し」のモデルとなった「九?」、世界第2位の高さ(509.2m)を誇る「台北101」、世界4大博物館の1つといわれる「故宮博物院」など台湾を満喫してまいりました。

 

そんな異国の地で、何人もの障がい者を目の当たりする機会がありました。
一部紹介しますと、バリアフリーとは全く無縁の寺院では、“杖の長さが全く適合していない片麻痺の方”、“石で作られた不安定な階段を、膝のロックを上手く利用しながら健側から降りる(基本的には患側から降りる方が理論的)片麻痺の方”や、ホテルのスパでは、右下肢の発育不全の男性が“Pick up walker ”をうまく用いながら、サウナや温泉を利用されていました。
その様な、おそらく適切なリハビリテーションを受けていないであろう障がい者や、適切なリハビリテーションを受けていたとしても日本では引きこもりがちになるであろう障がい者の、日本ではあまり見かけない障がい者のアグレッシブな光景を数多く見かけ、感銘を受けました。
 
教員になる前の臨床場面において、私自身は常々、「リハビリテーションとはADL(日常生活活動)やQOL(生活の質)を維持・向上する為の“手段”であり、あくまで“目的”であってはならない」と思いながら携わって来ました。
ただ、障がいを持ってしまうとどうしても「健康な頃の体に少しでも近づきたい」という思いが先立ち、そのことだけに固執してしまう傾向があります。そしていつしか、リハビリテーションが“身心機能の改善そのものが目的”となってしまう・・・。結果的に「リハビリテーション施設と自宅の往復で1日を終えてしまう・・・」というあまり好ましくない循環に陥ってしまうように感じていました。

台湾での障がい者の“自分らしく生きる”アグレッシブな姿勢を目の当たりし、理学療法士養成校の教員として、“身体機能面へのアプローチ”や“環境面へのアプローチ”だけでなく、“もっと大切な何か”を学生に伝える必要性を感じました。

                                                 ~にっしゃんより~

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