こんにちは、副校長田中です。
前編に続き、社会福祉法人みねやま福祉会、マ・ルートでの感想を披露します。
訪問時、対応してくれたのは、コーディネーターの川渕一清さんでした。
最初に川渕さんの言葉から出てきたのは『ごちゃまぜ』でした。
キッズ、エルダー、ハーバーの人たちだけでなく、近隣の高校生、
医療や福祉資格の取得を目指している学生実習やインターンシップなど、
外部の人々も含めて『ごちゃまぜ』を形成しているのだと。
医療介護に携わる国家免許を持つ専門職の使命は、
色々なシーンを含んだクライアント(患者や介護・福祉利用者などの対象者)の
社会復帰、社会参加そして、生きがいの実践。
一般社会の中では、人々はさまざまな形や立場や環境下で、
ごちゃまぜになって、暮らしている。
相互に理解し刺激と影響を与え合って、生活と命の質向上を目指す。
マルートは社会の縮図でもある。
セラピストは、それらの質向上を目指し、
その手段と方法を専門職としてクライアントに実践する。
しかし、ごちゃまぜで気づいたことがある。
マルートには、リハビリテーション室がない、機能訓練室もない。
医療社会福祉系の国家免許者は常勤しているのだが、
早い話が優先順位は必須ではないと。
キッズがエルダータウンの廊下でかけっこをしている。
キッズがエルダーの下へ駆け寄り、抱き着く。
エルダーは強く抱きしめ、抱き上げることもある。
キッズのエプロン装着、食事介助、時にはおむつの交換も行う。
キッズがワンダーハーバーの方々に寄り添い、あぐらの上で座っている。
ワンダーの方々が、キッズの鼻をかむ。マルートでは、普通の風景だ。
我々が実践している、
生活向上や社会復帰を目指す、医療や介護のリハビリテーションとは何だろうかと、
原点とは何だろうかと考えたのは正直なところだ。
マルートの取り組みを、社会にアピールし同様の施設が数多く出現してくれたらいい
と、川渕さんは言う。
後編では、マルートのこれからのビジョンを披露する。