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日常生活(ブログ)

理学療法学科

「理学療法士なのに司法試験?!」 ~二足の草鞋を履きながら~

先日、本校卒業生の上林祐詞氏(理学療法学科2期生昼間部)と食事をする機会がありました。

実は彼、理学療法士でありながら “弁護士” を目指しているのです。

今春、大阪大学大学院高等司法研究科(法科大学院)を修了するまでの3年間、理学療法士として “老人保健施設の高齢者” や “診療所の整形疾患患者さん” を中心に治療に取り組む一方で、法科大学院にて法律を学ぶ学生として ”二足の草鞋を履きながら” 寸暇を惜しんで日夜仕事と学業の両立に取り組んできました。

今年度の司法試験の結果ですが「短答式試験」は見事にクリアし、「論文式試験」での最終選考まで進みましたが、惜しくも点数が足らず、念願の “弁護士資格取得”とはならなかったとのことです。

(ちなみに司法試験って4日間に渡って試験があるそうです…びっくりでしょ!!)

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ちょっと垂れ目で大きな瞳の上林祐詞氏

(本校PT学科在学中、1万人弱受験した全国統一模試ではトップクラスの成績を収めていました。)

彼が大阪大学大学院高等司法研究科(法科大学院)の入試を受ける際に、推薦書を書かせてもらったのですが、よくよく考えてみたら, なぜ、弁護士を目指そうと思ったのか?” の理由について、踏み込んでは聞いていませんでした。

そこで今回の食事の際に ”なぜ、弁護士を目指そうと思ったのか?” の理由をちょっとだけ踏み込んで聞いてみました。

そこには 医療従事者ならではの理由” がありました。

日々の臨床現場において稀に遭遇する“医療訴訟”…その訴訟も年々増加傾向にあります。

例えば、医療過誤の場合、医療機関側の過失は原告(患者さん側)がそれを立証しなければなりません。しかし、医療行為は極めて専門性が高く高度化しているものが多い、また閉鎖性の高い分野である為、患者さん側がその真相を知りたくても知ることが困難な場合が多い…それらを目の当たりにする中で、この問題に真摯に取り組んでみたいという意識が芽生えたと言うことでした。

そこで出した答えが “弁護士資格を取る!!” ということだったとのことです。

ただでさえ、 “超難関な国家資格” …それを仕事と両立させながら取得することは並大抵の努力ではできません。

周りの法科大学院生が少しづつ“Drop out”していく中、必死に食らいつき、頑張ったこの3年間…今年度は残念な結果に終わりましたが、ちょっと垂れた彼の大きな瞳の奥は一片の迷いもなく、来年度の司法試験を見据えていました。

今は新たな環境(一般病院)に身をおきながら、昼間は理学療法士として夜は司法試験の勉強と今日も ”二足の草鞋を履きながら” 日夜、たゆまぬ努力を続けているとのことでした。

そんな彼を微力ながら、にっしゃんも応援していきたいと思います。

~にっしゃんより~

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