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日常生活(ブログ)

理学療法学科

リンゴの皮に学ぶ

先日農家から届いたリンゴの箱を開けると、リンゴの豆知識がいくつか書かれた
紙が添えられていました。

その中の一つである、

「リンゴの皮のベタつきは、果実そのものが作り出した成分」

という一文を目にして、衝撃が走りました。

私はこれまで、買ってきたリンゴの表面のベタつきをあまりよく思わず、何かよ
からぬ人為的なものだと勝手に思い込んでいたからです。

ところが実際のところ、良くないものだと思っていたベタつきはリンゴが実を守
ろうと自ら分泌する天然物質だというのです。

単純なもので、その情報を確かなものとして吸収した途端、すっかりベタつきへ
の不快感が薄れてしまいました。

この思い込みの原因として、リンゴに対して特に関心を持たず安易に「得た情報
(事実)」と「受けた印象」をひとまとめに捉えてしまっていたことがいえると思
います。

「ベタついている」といった感覚から得た情報のみが事実であり、「ベタついて
いるからよくなさそう」という印象は自分が過去の経験から推測し、上乗せした
ものに過ぎません。

これらを区別し、「本当はなぜベタついているのか」と疑問を持っていれば、よ
り早く本質にたどり着くことができたかもしれません。

私たちは日常において、情報を得てから瞬間的に印象を持つということを数え切
れないほど行っているため、今回と同じような思い込みが起きる可能性は十分に
ありえます。

リンゴへの思い込みに気づいたことで、私自身が普段いかに単純なステップで物
事を判断しているかということに気づかされました。
この対象が人間や、より重要な物事であればその分影響は大きく、自分だけにと
どまらない可能性もあります。

少し意識して思い込みや偏見を取り除くことができれば、仕事や勉強、人間関係
などあらゆる場面において、物事の本質に一歩近づけるといえます。

情報を受け入れて考えなしに判断をしてしまう前に、疑いを持って考える習慣を
つけてみようと思う出来事でした。

理学事務 松原

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