こんにちは、教員Aです。
履正社で教鞭をとって今年で20年目になります。
月日が経つのは早いもので、日々あれこれ考えながら取り組んでいたら、いつの間にこんなに経ったのって感じです。
さて、最近の傾向として質問に来る学生がずいぶん減ったように感じています。
これは、昔と違ってネット環境も進化していて、他人に聞くくらいならネットで調べ、ちょっとしたコミュニケーションもSNSで済ませることが多くなったからかもしれません。
そのため、「直接聞く」っていうのはハードルが少し高くなったのかなぁ。
聞くのが恥ずかしい、緊張する、どう話したらいいのかわからない、「こんなこともわからないのか」と思われるのが怖いとか…いろいろ考えちゃうのかもしれませんが、聞けばあっという間に解決することが、聞けないがゆえに莫大な時間をかけてしまうこともあります。
もちろん自分で調べるということはとても大事。
それでも解決できない時は、これまでその知識や経験を積んできた先生や先輩に聞いてみてはどうでしょうか。
「聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥」ということわざがあります。
聞く時は恥ずかしいかもしれないが、知る事によって得るものの方が大きい。
聞かない事によって一生知らないでいる事は恥ずかしい事ですよという意味です。
知らないけど知ったかぶりをしてやり過ごすと、年齢を重ねるほどしんどくなってきます。
若いうちに「知らないから教えてほしい」と素直に言える気持ちも大切。
それに「質問をする」ということは、実は知識を増やすこと以上に、コミュニケーション能力を向上させるのにも役立ちます。
就職先の管理職の大半はまだまだ昭和世代が多い。教員も…。
確立されたマニュアルも教育制度もなく、インターネットもない。先輩に聞かないことにはどうにもならないという環境で育ってきたその世代は、若者たちにもっと相談に乗ってほしいと思っています。
また、たくさんの壁を乗り越えてきた経験者から聞くことは、知識以外のことも学ぶことができます。
学びたいという一生懸命な気持ちを感じたら、「もっと力になってあげたい」と思うもの。
私たちが目指す資格は「柔道整復師」です。
基本的には、問診で患者さんや選手の訴えを親身になって聞いてあげることから治療が始まります。
対面でのコミュニケーションがひじょうに重要になってきます。
患者さんには様々な年齢の方がいます。
高校生までは同年代の横のつながりが中心だったと思いますが、様々な年代の人とのコミュニケーションを深めていくことも求められます。特に年上の人との対話も必要になってきます。
自分から切り出していくことは勇気のいることですが、ほんの少しの勇気と場数でどんどん慣れてコミュニケーションは上手になっていくと思います。
これまで中々質問や相談のできなかった人へ。
ほんの少し勇気を出して気軽に質問に来てほしいと先生たちは思っています。