「ミシンはうちのだんじりや」
NHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」での主人公である糸子のセリフです。
正確なセリフではないかもしれませんが、こんな感じでした。
糸子はだんじりが好きで、だんじりに乗ることが夢なのですが、女の子であるから乗ることができません。
そして糸子は洋服作りに夢中になり、ミシンを初めて見たときに言ったのがこのセリフです。
ミシンとだんじりは全く別物です。
でも糸子にとっては、だんじりによってもたらされる感情と、ミシンによってもたらされる感情が同じであるということです。
糸子は物事を抽象化して本質の部分での共通点を見ているのです。
こんな考え方ができれば、楽しいことや夢中になれることもいっぱい見つけることができそうです。
リハビリテーションにおいても同じようなことがあります。
例えば「障害は残ったけれどもこれまでと同じように幸せである」と思えるのは、本質的な部分を見ることができたときです。
「ミシンはうちのだんじりや」
ぜひ、じっくりと味わってください。
理学療法学科専任教員 松崎仁志