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日常生活(ブログ)

理学療法学科

臨床場面を想定しています

臨床評価実習、それに続くOSCEも終わり一息つくことができるのかと思いきや、そうはいかない3年生です。

6週間に渡る臨床評価実習で多くの患者様、いろいろな疾患を見てきたことでしょう。私も学生の時に実習がありましたので、その時の大変さを思い出します。知識も薄いですし、学生ですので当然技術なんてあるはずもありません。今でも当時お世話になった先生方や患者様に感謝の念が尽きません。もちろん、大変さを上回る楽しさもありました。いろいろなことを教えていただきましたし、経験もさせていただきました。実習後は患者様のことを思い出しながらだと、勉強がはかどったように思います(そう思うだけで実際には・・・かもしれませんけれども)。学校の授業も患者様のことを思い出すと、病気やケガの状態のイメージがしやすく、理解しやすかったように思います。

「百聞は一見に如かず」と言います。「学問なき経験は、経験なき学問に勝る(Experience without learning better than learning without experience:イギリス)」という言葉もあります。見ること、経験することはとても大きな学びになります。授業で聞いてもどのような状態かわかりにくいこともあったでしょう。特に脳卒中に代表される脳や神経の疾患の症状は、どのような状態なのかを言葉や模倣で示されて想像がつきにくいものです。また、動作にどのように影響を及ぼすかを想像するのは難しいかと思います。そんな中、臨床評価実習で患者様とお会いし、お話を伺ったり動作を見させていただけたのは大きな知識を得ることができたことでしょう。

理学療法士は生活動作の専門家です(公益社団法人日本理学療法士協会、理学療法士ガイドより)。ということで、『動作分析』が出来ることが理学療法士として重要になります。患者様の動作を見て、どの部分をどのように改善すると動作がどのように変わるのかを考えます。言葉にすると簡単なのですが、実際に行うとなると結構大変なのです。なぜそのような動作になるのかを分析するとなると、それはもう、ちんぷんかんぷんです。「運動麻痺があるから!」で終わらせてしまいたくなったことも1度や2度ではありません。

そこで、今回臨床評価実習で患者様を見てきた3年生に、私の経験を踏まえての動作観察・分析のポイントを話しました。

動作観察・分析の方法は成書が多々ありますので、そちらを参考にしてほしいとは思います。ですが、あくまでも私の経験を基にした1つの方法ではありますが、「そういう考え方、見方もあるのか!」と学生たちの一助になれば良いなと思い話しました。うんうん頷きながら聞いている学生、きょとんとした表情となっている学生、よくわからなくてあらぬ方向を見ている学生と様々でしたが、頭の片隅に残っていて、4年次の臨床実習や臨床の場面で思い出してくれたら、その見方で患者様を見てみてくれたらと願っています。

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