柔道整復学科
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卒業生・教員インタビュー

清水 亮太 さん
1988年、広島県生まれ。高陽高校、明治国際医療大学を経て本校へ。柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。接骨院や整形外科での勤務、オランダ、ドイツへの留学等を経て、2018年より現職
- 柔道整復学科 2016年卒業
- WEリーグ INAC神戸レオネッサ ヘッドトレーナー(柔道整復師・はり師・きゅう師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)
踏みとどまる
必要なんてない。
- 高校生の時の夢を覚えていますか?
- 「高校の時から、この仕事をしたいと思っていました。広島でサッカーをしていたんですが、怪我でトレーナーさんにすごくお世話になってこの世界を知りました。元々小学校の先輩や後輩がJリーガーになるような、サッカーが盛んな地域で育ったこともあり、どうにかプロのサッカーに携わる方法がないかと考えていました」
- 履正社に入学した理由はなんですか?
- 「信頼する大学の先輩に、『間違いないから』と紹介されて決めました。柔道整復師の国家免許と、日本スポーツ協会(JSPO)公認アスレティックトレーナー資格を同時)に、安価で取れるところが魅力でした」
- 柔道整復師の強みは何ですか?
- 「今、INAC神戸の練習施設の中で柔道整復師の資格を持っているのは僕だけなんですが、たとえば選手の肩が外れたら、僕が行ってパッと肩を入れてあげます。脱臼や骨折の応急処置、整復に関わる急性外傷を担当することができるのは強みですね」
- 現在のお仕事の内容を教えてください。
- 「今は、選手の治療と日々のコンディショニング、怪我をした選手のアスレティックリハビリテーションを担当していて、チームのフィジカルコンディショニングも兼任しています」
履正社の卒業生が
スポーツ現場に多い理由。
- 海外での留学ではどんなことを経験されましたか?
- 「オランダではVVV、ドイツではハンブルガーSVとFCケルンなどのチームを回りました。ハンブルガーにはサッカー日本代表の酒井高徳選手と伊藤達哉選手が在籍していて、少しコンディショニングに関わらせていただくこともできました」
- 履正社の強みはどこにあるでしょうか。
- 「やっぱりスポーツに特化しているところですね。なおかつ、どん欲に取り組む人が各学年に必ずいて、周りを引っ張っている。ただの仲良し集団ではない、でも楽しい学校でした。そこが、スポーツ現場で履正社の卒業生が多い理由でもあると思います」
- 後輩に向けたメッセージを。
- 「飛び込む勇気が大事だと思います。Jリーグのトレーナーになりたい人はたくさんいても、実際に履歴書をチームに送る人は少ない。でも、行けば意外に受けてくれるんですよね。変に最適なルートを探るよりも、本当にやりたければどんどん飛び込む。どこかでラインを引いて、『自分には無理』なんて踏みとどまる必要はないと思います」

青木 孝至 先生
1963年、大阪府生まれ。桃山学院大卒。95年、大手フィットネスクラブのチーフインストラクターの職を辞し、医療の道へ。鍼灸師、柔道整復師の国家免許を取り、以降は様々なスポーツ現場で活躍。2012年からはボート競技日本代表のトレーナーも務めている
- ボート競技日本代表トレーナー(柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー・日本オリンピック委員会強化スタッフ)
やる気になれば、
道は開ける。
- 履正社の柔道整復学科の強みはどこにありますか。
- 「まずは海外研修や学外研修がとても充実していると思います。それと、教員や卒業生が長年かけて築き上げてきたネットワークのおかげで、数多くの治療院と連携が取れていますので、学生の就職率はほぼ100%。これは本当に素晴らしいですね」
- 柔道整復師にできることは、何ですか。
- 「整骨院を開業して、地域の医療を支えることができます。また、病院や介護保険施設でも、リハビリのプロとして活躍している柔道整復師がたくさんいます」
- スポーツ現場にも多くの人材を輩出していますね。
- 「はい。本校の場合は、日本スポーツ協会のアスレティックトレーナー(AT)資格をダブル・ラーニングで取れることも大きいですね。日本代表や国体のチームは、今後、この資格がトレーナーに義務付けられる方向に進んでいると聞いています。そのATの履修費用が大きく減免されますから、学生にとってメリットは大きいと思います」
- 先生は東京オリンピックでボート競技の会場救護にあたられました。
- 「初めてメディカルスタッフとして参加しましたが、違う視点で新たな発見や経験を積むことができました。メディカルチームはドクターや看護師、理学療法士の方などがいます。毎日、いろいろなケースを想定して話し合い、改善を目指し進めていく準備作業はとても刺激になり、日々チームが結束していくような実感がありました」
土台となるのは
コミュニケーション。
- トレーナーに求められる資質とは。
- 「選手をサポートする時、特に大切に考えているのはメンタル面です。治療やリハビリを施す中で、いかに選手の不安を取り除き、前向きな気持ちにさせるかもトレーナーの大切な業務。また、技術やテクニックを磨くことももちろんですが、選手やコーチとの信頼関係を築くコミュニケーション能力を磨くということも大切だと思います。それは柔道整復師にも言えることです」
- これからの学生にメッセージを。
- 「僕が会社をやめた後、柔道整復師の資格を取ったのは41歳の時でした。それでも、ご縁があって日本代表チームに関わらせていただいています。若い子だったらもっとチャンスは広いと思います。やる気にさえなれば、いくらでも道は開ける。履正社には経験豊富な先生方が大勢おられるので、ぜひ積極的に話を聞きに来て欲しいですね」
先輩VOICE

古谷 昌史 さん甲南大学 出身
フルヤ鍼灸整骨院 院長
フルヤ鍼灸整骨院の院長を務めています。小さな子どもからお年寄りまで、来院される方はさまざまです。また長男が春のセンバツで兵庫県代表になった時はチームトレーナーとして帯同したことも。履正社では現場実習など学外での実習を経験したことが、現在大いに役立っています。今は地域の方を大事にしながら、遠方からも来院してもらえるような治療家をめざしています。

高橋 沙瑛 さん京都府立莵道高等学校 出身
鍼灸学科 内部進学
柔道整復学科で学び、アスレティックトレーナーの現場実習を経験する中で、鍼灸の可能性と効果に興味を持ちました。自分も鍼灸を学び、施術の幅を広げることで、より多くの患者様に貢献したいです。履正社では、知識と技術はもちろん、医療の原点である患者様との信頼関係について学ぶことができます。信頼される医療人として、アスリートや高齢者を支えたいと思います。

岡田 藍 さん兵庫県立三田祥雲館高等学校 出身
なじお山下整形外科 勤務
私はなじお山下整形外科で柔道整復師として勤務しています。まだ勤務して1年ですが、ようやく仕事にも慣れ、患者様にも顔を覚えていただいて、スタッフの一員として認められたと感じているところです。希望通りに整形外科で働くことができるのは、親身になって就職先を探してくださった履正社の先生方のおかげです。人のつながりが強い履正社で学べて良かったと思います。

小林 晃徳 さん近畿大学 出身
富田浜病院 勤務
就職活動をしていた時に、先生に紹介いただいたのが現在の勤務先である富田浜病院です。病院を見学し、病院内の明るい雰囲気や業務の内容を知ることで、自分が成長できる職場だと感じました。その予感通り、毎日が勉強の場だと感じて働いています。先輩方のように、一人でも多くの方に信頼していただけるような技術が確かで心の温かな柔道整復師になりたいです。

徳永 加津也 さん香川西高等学校 出身
土居整形外科 勤務 トレーナー
履正社を受験しようと考えたのは、解剖実習の内容の充実や海外研修や臨床実習等、カリキュラムが充実しているからです。また、教員の方々のサポートが手厚いところも魅力でした。
社会に出た今、母校で学んだ医療従事者としての心構えや、基礎から学ぶ大切さなど、私にとってとても有意義なものになっていると思います。
日々、業務に追われる毎日ですが、常に学ぶ気持ちを絶やさず、患者様から信頼され必要とされる人間になっていきたいと考えています。そして、将来セラピストとして患者様をサポートしていければと思います。

足立 清 さん大阪府立清水谷高等学校 出身
医療法人貴島会 ダイナミックスポーツ医学研究所 勤務
元パナソニック パンサーズ トレーナー
私が履正社を選んだ理由は、トレーナーをめざす上で最高の環境があったからです。医療資格、アスレティックトレーナーの資格が取れることが魅力でした。柔道整復学科の海外研修では、解剖実習や本場のトレーナーの勉強をすることができ、とても刺激的な時間を過ごすことができました。
在学中に、はり師、きゅう師、柔道整復師、ATを取得し、現在、パナソニックパンサーズのトレーナーとして活動しています。そして、チームのメディカル担当として選手の治療や応急処置をおこなっています。