こんにちは、学科長田中です。
柔道整復師の国家免許を取得する方法は2種類あります。
⓵大学➁専門学校
です。
詳しく説明すると、4年間をかけるか、最短3年で資格を得るかです。
さらに詳しく説明すると、1年分の学費を余分に払うか、最小の学費で資格を得るかです。
さらに深く分析しましょ。
余分に払った学費(投資)に見合う報酬(回収)を得られるかです。
何に投資し、どのような効果が発揮でき、回収に結びつくかです。
仮説を立てましょう。
何に投資するか、柔道整復師国家免許は同じなので、大学も専門も養成教育内容と時間は、ほぼ同じです。
なのに違いはどういうことか。
それ以外の履修科目と時間、つまり柔整の養成教育に直接関係のない、一般教養やそれに関連する単位と時間なのです(8科目15単位ほどの違い)。この部分に投資し回収できるか、給与格差があるのか、将来患者さんを増やせるか、です。
単純な検証ですが、もう一つ、含めておかねばなりません。3年制は、4年制より1年早く臨床(現場)で働くことができ、多くの事を身につけて、報酬(約250万)も得られます。
4年制4年目の1年間支出150万、3年制卒後1年間収入250万の差額でいうと±400万の差です。
もし一般教養などに投資し教養を身につけ、患者さんもそこに魅力を感じる、そりゃ増えて回収できるよとするなら、3年制を卒業し、先に現場にでて報酬を得ながら、大学の3回か4回生に編入し(通信制や学位認定授与機構を利用)1~2年かけて教養を履修し、大卒の称号を得ればいいのです。
(教養を身につける事と、学士取得は直接関係ありませんが、一応大卒者は学士なので)
私は、接骨院で勤務する多くの大卒柔整師と出会いました。
○○大学卒という肩書だけで、患者さんが魅力を感じ、増えた事を経験したことはありませんし、大卒と専門卒の教養差を感じたこともありません。大卒と専門卒の給与格差もありません(参考までに看護師には存在するが、理学療法士はほぼない)。雇い主のある院長からはこんな言葉も多く聞きました。
『3年卒で現場を経験し技術を磨く方が有利だよ、基本的には技術職だしね』と。
とはいえ、学生食堂や設備は大学の方が優れているかもしれません。
同じ免許を取得する受験生が、何にお金をかけて、何を身につけるのか、その見返り(回収)は何なの
か、よく考えて選ぶことが大変重要です。
結論、性根いれてしっかり教養を履修し、身につける覚悟がなければ、大卒柔整師はほとんど意味がないでしょう。