こんにちは。
アスレティックトレーナーコース教員の部谷(ひだに)です。
先日、九州の水族館へ行きました。
この水族館、
生きている魚だけでなく、
骨だけ、
いわゆる魚の骨模型も豊富で、
職業柄、食いつくように見てしまいました。
(あまり人気のないゾーンでした)
ヒトの骨を観察するのも好きですが、
動物の骨も中々興味深いです。
なぜ骨を見るのが好きかというと、
骨の形状は、
動きや機能を根拠として設計されているからです。
なので、
こういう風に動かすために、
こういう形になっているのか~
というのが面白いのです。
歩くために歩く機能由来の骨が足にあり、
空を飛ぶ鳥は、飛ぶための骨が羽にあります。
さて、
水族館で展示された骨を見ていて気づいたのですが、
同じ泳ぐための骨格を持つ、
「イルカ」と「サカナ」は骨の形が異なります。
どこの骨が違うかわかりますでしょうか?
答えは、背骨です。
形が違うということは、
機能も異なるということです。
どういうことかといいますと、
「イルカ」と「サカナ」は同じ水中を泳ぐ、
という機能を持っていますが、
背骨の形が違うので、
動きが異なります。
具体的にいうと、
イルカは尾びれを上下に動かすことで泳ぎます。
一方、サカナは尾びれを左右に動かし泳ぎます。
だから背骨の形も違うのです。
ちなみに、
同じように水中を泳ぐ骨格なのに、
なぜこのような違いがあるのかといいますと、
それは、哺乳類か魚類かの違いです。
哺乳類の背骨は、
イルカやクジラのように上下(前後)に大きく動く骨の設計になっています。
そう、
そしてこれは「ヒト」も同じです。
哺乳類であるヒトの背骨も丸めたり反ったり大きく動きます。
これを屈曲・伸展動作といいます。
(イルカでいう上下の尾びれの動き)
比べて左右の動きはそれほど大きく動きません。
これを側屈動作といいます。
(サカナの尾びれの動き)
これは骨の設計上、
ヒトの背骨も屈曲・伸展の動きが得意である、
ということです。
水泳の泳法でもドルフィンキックは聞きますが、
フィッシュキックは聞きませんよね。
ヒトのカラダの骨を形をよく観察すると、
このように得意な動きがわかってきます。
これは運動指導を行う上で知っておくととても有利です。
こんなことも授業の中で教えていければなぁ、
なんて新学期の授業準備をする中で考えております。