こんにちは。
アスレティックトレーナーコース教員の部谷(ひだに)です。
もう梅雨明けしたのか、毎日夏のような暑さですね。
まだ6月なのに、、、先が思いやられます。
この暑さの影響か、最近職員室ではかき氷が流行りつつあります。
(K山先生おススメ「野口商店のかき氷」)
かなり美味しそうです。
ということで、近々私も行ってみたいと思います。
さて、前回に続き今回も豆知識シリーズです。
今回は豆知識というか、学生にはぜひ知っておいてほしいことです。
それは、選手が怪我をした時、初期に伝えるある注意点です。
これを知っているかいないかで、怪我した選手の復帰時期が大きく変わることもあります。
どんな注意点かというと、
「可能な限り痛みを出さないでね」
です。
例えば、足関節を捻挫した選手がいます。
アスレティックトレーナーは状態を評価し、基本的にはまずRICE処置を行います。
RICE処置とは、
Rest(安静)
Icing(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(挙上)
です。
冷やして、圧迫して、心臓より高く上げて、動かさないようにしようね、という処置です。
この中で地味ですが、実は重要なのがRest(動かさない)です。
このRest(安静)とは患部の安静を指します。
これはRICE処置をしている時だけのようにもとれますが、
大切なのは炎症症状がある期間ずっと、ということです。
炎症症状は通常24時間~72時間以上続くと言われています。
その期間、患部は「安静」にした方が当然治癒が進みます。
ところが、せっかくRICEを行ったのに、そのあと、
痛い思いをしながら歩いて帰ってしまったり、
翌日も足を引きずって過ごす選手がいます。
また、ヒトはなぜか時々痛みを確認したくなる生き物です。
患部を必要以上に触ってしまったり、
痛いのに捻って、どれくらい痛いか確認してみたりすることがあります。
これらをやっていると、
せっかく塞がりかけた傷口をパカパカ開いているのと同じです。
結局、総治癒期間を長くしてしまうことに繋がります。
なので、
怪我をした選手には応急処置を行いながら、
「今から48~72時間の一番の目標は痛みを出さないことだよ」
「痛みを確認したくなってもしないでね」
と伝えることが大切です。
そして、なるべく痛みが出ないよう過ごすために、テーピングや松葉杖を使います。
怪我の回復を早めるというよりは、
治癒を遅らせない、というのが正しいかもしれません。
こういうちょっとしたコツ(知識)が選手の回復を手助けするのです。
選手に限らず、怪我をした人がいたら、特に初期はこの注意点を伝えてあげてください。