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ACUPUNCTURE
AND MOXIBUSTION
DEPARTMENT

文部科学大臣認定「職業実践専門課程」

十三キャンパス

MEDICAL FIELD

鍼灸学科

3年制

午前部/午後部

即効性が強みの、世界が認める医療技術。

鍼灸とは、鍼(はり)や灸(きゅう)でツボに刺激を与え、ケガや病気を治療する施術法。

鍼は直接筋肉にアプローチし、痛みを和らげ、疲労回復が期待できます。副作用も少なく、医療・スポーツ・美容等に応用できる施術として知られています。
その有用性については鍼・灸ともに世界保健機関(WHO)で認められており、Jリーグのクラブに所属するトレーナーの約7割が鍼灸の資格を保有していることからも、信頼性は明らかです。また最近は海外のプロサッカーリーグでも日本の鍼灸師を雇用する事例が増えており、オリンピック競技をはじめ、ほとんどの競技が鍼灸を取り入れているのが現状です。

本校では日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格も同時取得できる上、臨床実習などで日常的にアスリートに鍼を打てる環境があるため、在学中にスポーツ選手への施術を通じて鍼灸の経験値を積み上げられることが強み。希望者は海外研修にも参加可能です。

また、選択制の「トータル美容専攻」では、美容目的の鍼灸のほか、皮膚解剖学やピラティスなど、心身両面から総合的にアプローチできる美容鍼灸師をめざすことができます。さらに23年度からは、治療もできるパーソナルトレーナーをめざす「医療+パーソナルトレーナー」を新設しました。

鍼灸師の国家免許は一生もの。女性にとっては、自宅で鍼灸院を開業することで、結婚後も主婦業と両立できるなど、ワークライフバランスを実現できるメリットもあります。

KEY POINTS

学びの特徴

国家試験合格率
100%を達成。※

2022年、本校鍼灸学科は国家資格のはり師・きゅう師合格率100%を達成しました(※第30回はり師及びきゅう師国家試験において)。全員合格の理由のひとつに、質の高い実習が挙げられます。本校には競技系コースと連携し、実際にアスリートの身体に触れながら学べる環境が整っています。ケガの治療や予防等の実践を行いながら、スポーツに特化した鍼灸を追求することができます。

「ダブル・ラーニング」の
費用対効果に注目。

医療系国家免許と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーのダブル取得を目指す「医療+AT」、競技を続けながら医療国家免許を取得する「メディカルアスリート専攻」、治療もできるパーソナルトレーナーをめざす「医療+パーソナルトレーナー」、医療と英語を学ぶ「国際医療専攻」なら、1〜2年短くカリキュラムを終了することができ、学納金の大幅な減免を受けられます。

“美容鍼灸”を学び、
自宅でサロン経営も。

美容に特化した選択制カリキュラム「トータル美容専攻」も開講しています。美容を目的とした鍼灸をはじめ、栄養学や皮膚解剖学など基礎から応用までしっかり学びます。さらにフェイシャルマッサージやピラティスなどの技術を習得することで美容に関して様々なアプローチができる鍼灸師を目指します。

  • ※「トータル美容専攻」は、5限(16:50〜)と一部日曜日の3、4限目で実施されるで実施される授業です。別途授業料が必要となります。

社会人の学び直しを支援する、
最大168万円の給付金を支給。

本校の鍼灸学科は午前部、午後部ともに教育訓練給付金制度の「専門実践教育訓練」の講座指定を受けています。受講料に対して最大168万円が支給されますので、社会人経験がある方の学び直しの場として、キャリアチェンジを検討中の方はぜひご利用ください。支給対象となるには条件があります。詳しくは本校までお問い合わせください。

CAREERS & CERTIFICATIONS

将来のキャリア・資格

主な進路

  • 鍼灸院開業・就職
  • スポーツチームトレーナー
  • 病院・医療機関就職
  • 美容・エステサロン就職
  • 健康増進施設就職
  • 介護福祉施設就職 など

ダブルラーニング選択者

  • パーソナルトレーナー
  • フィットネスクラブ就職 など

取得可能な資格

  • はり師(国家免許)
  • きゅう師(国家免許)
  • 機能訓練指導員(半年間の実務経験が必要) など

ダブル・ラーニング選択者のみ

  • 日本スポーツ協会公認
    アスレティックトレーナー
  • フィットネスの専門資格・スキル
  • 各種競技指導者資格
  • TOEIC800(目標スコア)

CURRICULUM

授業・カリキュラムの内容

3年間の流れ

1年次

鍼灸の技術と理論の基礎を学ぶ

学びのPOINT

鍼や灸の基本的操作を学び、ツボの位置を覚えます。同時に東洋医学の考え方や診察法など、その根幹について知り、さらに身体の機能と構造への理解を深めます。

主な行事

オリエンテーション
全日本鍼灸学会 学術大会

卒業論文発表会
前期実力テスト

医療学術大会
後期実力テスト

臨床解剖実習

2年次

臨床実習や海外研修で実践力を身につける

学びのPOINT

東西両方の医学を臨床面から習得。実際の治療シミュレーションを行う臨床実習や、解剖実習・病院見学を含む海外研修も体験し、鍼灸師としての意識を高めます。

主な行事

オリエンテーション
全日本鍼灸学会 学術大会

卒業論文発表会
前期実力テスト
海外研修

医療学術大会
後期実力テスト

治療院見学実習
解剖見学実習

3年次

国家試験・就職を見据えたカリキュラム

学びのPOINT

専門知識と技術をさらに習得しながら、国家試験対策授業も受講。個別指導を受けて合格をめざします。また、施術所での研修も数多く体験し、進路選択に役立てます。

主な行事

オリエンテーション
全日本鍼灸学会 学術大会

卒業論文発表会
前期実力テスト

医療学術大会
後期実力テスト
はりきゅう実技試験

卒業試験
国家試験

主な専門カリキュラム

鍼灸師に必須の知識、技術を習得します。

生理学 解剖学 栄養学 東洋医学概論
経絡経穴概論 医療概論 衛生学・公衆衛生学 臨床医学総論
心理学 運動学 病理学概論 東洋医学臨床論
臨床医学各論 臨床演習 アスレティックトレーナー学 リハビリテーション医学
はり・きゅう理論 社会はり・きゅう学 関係法規 鍼灸基礎実習
鍼灸応用実習 臨床実習
  • ※上記の他にも専門科目などがあります。

時間割例

午前部1年生の場合

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日
1時限
9:30~11:00
生理学 アスレティックトレーナ学 公衆衛生学 きゅう基礎実技 はり基礎実技 解剖学
2時限
11:10~12:40
解剖学 東洋医学概論 経絡経穴概論 生理学 解剖学 栄養学
  • 実技
  • 座学
  • 実習
  • ※上記のタイムテーブルは一例です。

午後部3年生の場合

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日
3時限
13:30~15:00
東洋医学臨床論 リハビリテーション医学 医学演習 関係法規 はりきゅう応用実習 臨床実習
4時限
15:10~16:40
東洋医学臨床論 臨床鍼灸学 医学演習 はりきゅう応用実習 臨床医学各論 臨床実習
  • 実技
  • 座学
  • ※上記のタイムテーブルは一例です。
  • ※【午前部】9:30−12:40 【午後部】13:30−16:40
  • ※午前部、午後部とも共通して1コマ90分の授業が2コマあります。
  • ※AT授業および選択科目の授業は、午前部では4・5限目、午後部では5・6限目となります。
  • ※祝日(年7日程度)授業となる予定です。
  • ※ダブル・ラーニング履修者は時間割が異なります。

実習・研修プログラム

実習の現場から

他にない、スポーツ鍼灸の実践の場。

現役アスリートに定期的に治療ができる。これは他に例を見ない履正社鍼灸の最大の特徴です。本校では学生のスキル向上を図るため、毎週スポーツ現場で実習を行います。十三キャンパスや北大阪校のトレーナールームで、筋肉や関節の故障、接触で生じた足の痛みなどを問診し、施術するまでを自らの力で行うのです。
鍼灸治療は即効性があるため、試合直前でも選手の痛みを和らげることができます。また、薬を服用しないのでドーピングや副作用の心配がなく、女性特有の疾患にも対応できる点が武器です。
選手から「練習後の足のだるさや痛みがなくなりました」と直接言ってもらえることが、学びへのモチベーションにもつながります。2020年度からは治療の対象をバスケットボールコースにも拡大。この貴重な学びの場を、ぜひ夢の実現に活かして下さい。

研修プログラム

海外研修プログラム(任意)
応用力と実践力を磨き、多角的な視野を養う

医療人としての視野を広げるために海外研修を実施しています。これまでは台湾で解剖実習を行い、現地の学生と鍼灸実技交流をするなど、履正社独自のプログラムを展開してきました。
解剖実習では献体に触れて学びます。学内での模型と異なり、勉強のために身体をご提供いただくという、次元が違う学びです。学生たちは身の引き締まる思いで解剖を経験し、人に対する感謝の気持ちや命についても学んでいます。

西洋医学系実践実習
西洋医学の理解を深め、治療に生かす

整形外科検査・脳神経検査などを実習で体験。カルテの記載を実践し、現場での対応力を高めます。そのほか、スポーツ学科との連携でおこなうスポーツ現場での実習や、治療院で仕事の流れをシミュレートする治療院実習もあります。

東洋医学系実践実習
実体験から得られる東洋医学の技術

東洋医学では四診という診断法があり、「望診」「聞診」「問診」「切診」から成り立ちます。「望診」「聞診」は東洋医学特有で、「問診」「切診」は西洋医学と共通する診断法です。四診を実習に取り入れて総合的な判断力を身につけ、東洋医学の治療につなげます。

臨床実習
臨床実習

鍼灸師が向き合うのは、一人一人違った症状を持つ患者様です。実際の臨床場面では教科書通りの症例に出会うことはほとんどありません。対応力を高めるためには、臨床実習で経験を重ねることが必要です。多彩な診療実技を身につけながら、患者様との信頼関係を高める方法も学びます。

SUPPORT

各種サポート

鍼灸師として活躍するためのサポートプログラム

国家試験対策

1年次には実力テストを行い、鍼灸の基礎分野を確実に理解します。2年次では臨床分野を学習して鍼灸を総合的にとらえる力を身につけます。3年次では問題演習や模擬試験を行い、試験のパターンに慣れるなど国家試験に対する実践力の獲得をめざします。少人数制で指導するので、学生の到達度に応じた指導が可能です。

有志による勉強会

鍼灸学科では、通常授業以外での勉強会を、有志で定期的に開催しています。世界中で発表されている鍼灸の論文から科学的な知識を集めて共有するというスタイルです。勉強会は大学のゼミのように活気に満ちています。鍼灸の奥深さにふれる機会にもなります。プレゼンテーションの練習にもなるので学生にも好評です。

就職・進路支援

鍼灸学科では、各種医療機関への就職をはじめ、内部進学、大学院への道など、学生たちは毎年自らの望む進路へ進んでいます。 病院・医院・クリニック・治療院などの医療機関に就職した卒業生のルートを活用したり、各講師陣が持つ人脈を活かした就職支援を行っています。卒業生や講師が職場や業界で信頼関係を構築しているため、「履正社の鍼灸学科出身なら」と採用に至るケースも数多くあります。 また、キャリアセンターでは、病院・医院・クリニック・治療院といった医療機関別のガイダンスを行って、それぞれの就活対策をアドバイスしたり、個別の学生の希望に応じた就職相談も実施しています。また内部進学や大学編入学など、さらに学びたい学生もサポートします。

FOR WORKING PEOPLE

社会人対象学費サポート

再進学、資格取得を目指す方をサポートします。

本校の鍼灸学科は午前部、午後部ともに専門実践教育訓練の講座指定を受けています(2022年4月~)。資格取得、スキルアップを検討中の方は、ぜひご利用ください。

教育訓練給付制度(専門実践教育訓練 )/
教育訓練支援給付金制度

この制度は、社会人のスキルアップやキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的とした制度です。厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を修了する事で、受講費用の一部が支給されます。
詳しくは下記リンクからご確認ください。

本制度の利用を希望される方は、下記のリンク先も併せてご参照ください。

INTRODUCTION OF TEACHER

教員紹介

西村 展幸

鍼灸学科 学科長

  • 鍼灸学博士
  • はり師・きゅう師

鍼灸道を歩んでいく意味の大きさを実感してください。共に感性豊かな鍼灸師をめざしましょう!

桝谷 昌吾

鍼灸学科 副学科長

  • はり師・きゅう師

大切な3年間。わずかな3年間です。基礎から実践までみんなと一緒に学んでいきましょう。

古田 高征

  • はり師・きゅう師
  • ホームヘルパー2級
  • 介護予防運動指導員
  • 医学博士
  • あんまマッサージ指圧師

国家試験への合格は、鍼灸の世界のほんの入り口。実習授業を通して経験を深め、先人の経験を自分のものにしてください。

井前 由紀

  • はり師・きゅう師

治療が上手くできると楽しい!そのために必要な知識や技術を吸収してレベルアップする自分を楽しんでください。

椙棟 大輔

  • はり師・きゅう師
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

「スポーツ現場に強い鍼灸師」一緒にめざしていきましょう!!

日開 美月

  • はり師・きゅう師

鍼灸師は、医療はもちろん他にスポーツ・福祉・美容など幅広く活躍できます。3年間共に学び、成長しながら将来、オールマイティーな鍼灸師として活躍しませんか?

高田 麻佑子

  • はり師・きゅう師
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

鍼灸の魅力は様々な分野とコラボできるところです。3年間で鍼灸のおもしろさをお伝えできれば幸いです。

加藤 春那

  • はり師・きゅう師

3年間と限られた時間ですが、鍼灸の知識や技術、魅力を楽しく伝えていければと思っています。夢や目標に向かって一緒に頑張りましょう!

深尾 敦郎

  • はり師・きゅう師

鍼灸治療は、先生方により千差万別です。それが、鍼灸の奥深さだと思います。その奥の深さにのめり込んでみませんか?

桑原 理恵

  • はり師・きゅう師
  • 鍼灸学修士
  • 介護支援専門員
  • 日本エステティック協会認定エステティシャン

勉強は、一生懸命、でも楽しく。応援しながら、私も一緒に頑張ります。

脇坂 勝久

  • はり師・きゅう師
  • 柔道整復師

治療人として必要なこと、喜びなどを伝えられればと思っています。一緒に楽しく頑張りましょう。

GRADUATES

卒業生紹介

ほしやま鍼灸院 院長

星山 祐士さん

鍼灸学科 2009年卒業

1987年兵庫県生まれ。三田祥雲館高校出身。本校卒業後は大阪の鍼灸整骨院、三田市の鍼灸院での勤務を経て2012年、三田市フラワータウンに不妊治療、逆子治療、マタニティケア、美容鍼灸などに特化した『ほしやま鍼灸院』を開院する

  • はり師・きゅう師

鍼灸の世界にハマった学生生活。

ー鍼灸師を目指した理由を教えてください。

「もともと医療系志望でしたが、鍼灸治療は受けたことがなく『どうやって人を治すんだろう』と興味がありました。初めから独立を視野に入れていたため、開業権があることも魅力でした。入学後は現場のことを知りたくて仕方がなく、独立開業している先生に質問に行きました。手続きや資金、立地のほかに治療内容も事細かにうかがい、治療へのアプローチを考えるヒントになりました」

ー授業で印象に残っていることは。

「当時、木の板に鍼を通す練習があったのですが、いつも一番早く貫通できました。自分でも自覚はありましたが、先生に『手先が器用だね』と言ってもらえたことで、鍼灸師に向いてるんじゃないか、と確信を持てた瞬間でした。座学も好きで、鍼灸の世界にハマった感じがありました」

ー先生は本校の「トータル美容専攻」の授業にも登壇してくださっています。

「『女性に対する鍼灸治療』をテーマに、講義と実技を担当しました。学生のうちに、どんな人を診たくて、どんな治療がしたいのか、ぼんやりとでもいいので考えておくことと、専門性を高めるには基礎医学をしっかり学ぶことを伝えました。授業の後、質問に来てもらえたのがうれしかったですね」

鍼灸治療でくつろいでほしい。

ー治療にあたり、大切にしていることは何ですか。

「問診が一番大切だと考えています。患者さんの悩みの背景をくみ取るためにも、初診では食生活や睡眠、趣味をはじめ、同意を得られれば仕事のことも時間をかけてうかがいます。また、鍼灸は『痛そう』というイメージをお持ちの方がどうしてもいらっしゃいます。学生の頃から恐怖心を与えることのない、『痛くない治療』を目指してきました。痛みを感じさせない施術は技術でカバーできます。鍼灸でやすらぎ、くつろいでほしいと思っています」

ー先生の治療院は美容鍼、不妊治療、逆子治療に特化され、特色がありますね。

「開院以来、不妊治療は1500人、逆子治療は1000人以上診ています。おかげさまで良い結果を得られることが多く、自分が行う意味や使命を感じています。出産報告をもらったり、赤ちゃんを連れてきてくださったりした時の患者さんの笑顔を見るとやりがいを感じます」

ー今後の目標を教えてください。

「逆子治療や不妊治療の論文はまだまだ少ないのが現状です。これまでの治療やデータを基に、論文をまとめるのが今の目標です」

バレーボールVリーグ 東レアローズ チーフアスレティックトレーナー

足立 清さん

鍼灸学科 2005年卒業/柔道整復学科 2008年卒業

1983年、大阪府生まれ。府立清水谷高校出身。本校卒業後、整形外科勤務等を経て、ダイナミックスポーツ医学研究所に所属。Vリーグパナソニックパンサーズのトレーナーを7年務めた。2018年よりフリーとなり、現職

  • はり師・きゅう師
  • 柔道整復師
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

必要なのは、競技を知ること。

ー高校時代、どんな将来を思い描いていましたか?

「ずっと野球をしていて、体育系の大学に行くか、医療の道に進むか、どちらにしようかと考えていました。高3の夏に前十字靭帯をケガしてしまい、色んな所で治療をしてもらった中で、鍼灸師、そしてトレーナーという仕事に興味が湧いてきました」

ー履正社を選んだのはどうしてですか。

「鍼灸の国家免許と、日本スポーツ協会のアスレティックトレーナー資格を同時に取れる学校だったからです。鍼灸学科を卒業後、柔道整復学科にも内部進学し、最終的には3つの資格を取得しました」

ー3つの資格は、どのようにお仕事に役立っていますか?

「鍼灸の資格は主に治療に、柔道整復の資格は骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷の治療や評価に、ATの資格はケガの評価や応急処置、リハビリ、コンディショニングにそれぞれ役立っています。治療やリハビリの幅も広がるので、3つの資格は私の大きな武器になっていると思います」

ー今の業務の内容を簡単に教えて下さい。

「チームのチーフアスレティックトレーナーとして、応急処置・治療等のメディカル面、トレーニング全般を見ています。監督やコーチ、18人いる選手たちとのコミュニケーションを常に取りつつやっています」

ーバレーボール選手の怪我の特徴は?

「コンタクトがないので、一発で大きな外傷を負うことは少ないです。ただ、慢性的な腰痛や肩・膝・足首の痛みは多いですね」

できる限り多く経験しておくべき。

ー履正社の鍼灸学科の強みはどこにあると思いますか?

「在学中に、アスリートに対して鍼や灸の治療が実際にできるというのはかなり大きな強みだと思います。鍼や灸は、いきなり外にポンと出されて簡単にできるものではありません。やはり自分でケガを評価し、打ってみて反応をみて、患者とコミュニケーションを取りフィードバックをもらって、という経験を積むことはとても重要です。できる限り多く経験しておくべきです」

ー同じようにメディカルトレーナーを目指す後輩に、メッセージをお願いします。

「トレーナーとして働くために最も必要なことは『競技を知る』ことだと思っています。そのためにも自分から現場に出て様々な人と会い、話を聞いて学ぶ。それが将来の自分の仕事につながっていくはずです」

バスケットボール女子 日本リーグ 日立ハイテククーガーズ トレーナー

永安 夏未さん

鍼灸学科 2013年卒業

本校鍼灸学科を卒業後、東洋医学系の治療院にて鍼灸治療の技術を磨く。実業団のバレーボールチームでトレーナー経験を積み、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー資格を取得。2017年、女子バスケットボールチーム『日立ハイテククーガーズ』に入職

  • はり師・きゅう師
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

ここで、自分の将来を思い描けた。

ー永安さんが、鍼灸師免許を持ったアスレティックトレーナーを目指そうと思ったきっかけはなんですか?

「中学生の時、バスケットボールの練習で半月板を損傷し、手術をしました。その時、競技復帰のためのリハビリを担当してくれたのが、鍼灸師であり、アスレティックトレーナーの資格も持つ方でした。その方から、鍼灸がアスリートの内面もケアできるということを教わったのがきっかけです」

ー履正社に決めた理由を教えてください。

「その先生が履正社で講師をされていたこともあり、オープンキャンパスに参加しました。そこで初めて女性の『鍼灸師兼アスレティックトレーナー』の先生とお会いし、話を聞くことができたんです。自分の将来を思い描けたので、入学を決めました」

ー今のお仕事に就くまでの経緯は?

「プロチームのトレーナーになるには、自分にしかできないことを作ることが大切だと考え、卒業後は東洋医学の知識をさらに深めるべく、そこに重点を置いた治療院へ。臨床経験を積み、腕を磨きました。4年後、今のチームがトレーナーを募集していることを履正社の先生に伺い、すぐに応募しました」

履正社の先生たちの広いネットワーク。

ー履正社での学びは、今のお仕事にどのように活かされていますか。

「履正社の先生方は、みなさんそれぞれ広いネットワークを持っておられます。在学時は現場実習や合宿実習だけでなく、外部チームの帯同も多く経験させてもらいました。ラクロスやバスケットボール、柔道、ラグビー、サッカーと様々な競技をみたことで、トレーナーとして大きく成長させてもらったと思います」

ープロの現場に立って、今年で7年目を迎えるそうですね。

「プロの世界は、1試合1試合勝つことが非常に重要なので常に緊張感があります。ケガをした選手の復帰については、監督、コーチ、他のトレーナーと慎重に意見をすり合わせていますね。身体の負担を考えてプレイタイムに制限をかけることなども、トレーナーとしての大切な役割です」

ー今後の目標を教えてください。

「チームに貢献することはもちろん、ゆくゆくは中高生の選手とも関わっていきたいです。身体のケアは自分でもできることを知ってもらい、その意識を持つ大切さを伝えていきたい。それで防げるケガはたくさんあります。もし、ケガをしたら私たちプロの出番。長く競技を続けられる手助けをしていきたいです」

女性にこそ、鍼灸。 鍼灸の『美容』への可能性を追求して。

まるとく鍼灸整骨院 勤務

五條 麻以子さん

鍼灸学科 2009年卒業

日本でトレーナーとして活動するには、はり師・きゅう師や柔道整復師、または理学療法士など、何かしら医療系国家資格を持っていた方が良いと思い、履正社の鍼灸学科に入学しました。そして鍼灸を学んでいくうちに、この鍼灸が女性にピッタリの治療法だと実感しました。 私は履正社の卒業生で、助産師と鍼灸の資格を持った方のもとで出産したのですが、鍼で陣痛をコントロールしてもらうことで、ビックリするくらい楽に出産することが出来ました。 まだまだ鍼灸のことを知らない人がたくさんいると思うので、鍼灸の可能性をもっともっと広めて行きたいと思っています。

社会福祉法人大潤会 複合型介護施設 大冠カーム 勤務

山本 翔大さん

大阪府立松原高等学校 出身

高齢の方を対象に鍼灸や手技を用いて、患者様の痛みの軽減やQOLの向上をめざしています。もともとはスポーツ鍼灸に興味がありましたが、高齢化について意識するようになり、高齢者への治療やコミュニケーションを専門とすることは自らの強みになると思い、現在の職場に決めました。患者様から「ありがとう」「身体の調子が良くなってきた」などと声をかけていただくと、この仕事を選んで良かったと思います。鍼灸学科で学ぼうと思っているなら、履正社で多くの体験を自分の強みにしていただきたいです。

PERFORMANCE MANAGEMENT SPAYT 代表

吉岡 友謙さん

大阪府立松原高等学校 出身

私が進学時に履正社を選んだのは、鍼灸が学べるだけでなく、履正社FCなどのサッカーチームがあり、鍼灸を通じてサッカーに関わることができるかも、と考えたからです。卒業後は念願が叶って、サッカー選手への治療でも有名な南谷クリニックに就職。本田圭佑選手のパーソナルトレーナーとしてオランダへも帯同しました。

福井鍼灸整骨院 勤務

岩田 純平さん

兵庫県立豊岡総合高等学校 出身

私は、大阪淀川区にある福井鍼灸整骨院に勤務しています。患者様はさまざまですが、いつも元気に明るく治療することをこころがけています。というのも、履正社ではハリや灸の技術や東洋医学、西洋医学の知識はもちろんしっかり教えていただきましたが、何より人としての礼儀や施術態度などが信頼される医療人として最も大切であること学びました。熱心な先生方のおかげでATの資格も同時に取得できたので、将来は、開業してスポーツ選手をサポートできる治療院をめざしたいと考えています。

なる鍼灸治療院(尼崎) 勤務

井関 美佳さん

神戸龍谷高等学校 出身

スポーツトレーナーもできる医療人をめざしていた私は、履正社のバスケットボールコースと鍼灸学科に入学しました。はり師・きゅう師の資格はスポーツトレーナーには欠かせない資格です。鍼灸とバスケットボールの両立は正直大変でしたが、バスケットボールコースでは、全国大会の準優勝に貢献でき、鍼灸学科では、医療人としての「謙虚な姿」を教えていただきました。「謙虚」はスポーツにも通じるもの。「藤本鍼灸整骨院」で医療人として、トレーナーとして、常に謙虚に生きていきたいです。

すぎもと整形外科 勤務

橋本 舞さん

鳥取県立境高等学校 出身

履正社に入学したいと考えたのは、鍼や灸の勉強をしながら、選択科目などで他の分野の勉強もできることに魅力を感じたからでした。 特に履正社は身体機能を学ぶ授業が充実しており、海外研修では実際に人の体に触れながら学ぶことができました。私が今の職場で困ることなく働けているのは、履正社での経験が活きているように感じます。また、患者様の真剣な眼差しを見ると、医療現場で仕事をする医療人としての責任感が増し、笑顔を見ると人のために働くやりがいと喜びを感じます。 今後も患者様の笑顔のためにがんばっていきたいです。

桜鍼灸整骨院 勤務

古田 優希さん

大阪市立汎愛高等学校 出身

素晴らしい技術力のある先生方がたくさんいらっしゃる履正社で学びたいと思ったので、入学を決めました。特に東洋医学の幅広い治療法は現在の職場で活かされています。 患者様からありがとうや、先生に診てほしいなどの声を聞いたりすると、素直にうれしくやりがいを感じます。今後は、訪問鍼灸やマンションの一室で鍼灸治療をおこなえるように、知識と技術を身につけて幅広く活躍できるようにがんばっていきたいです。

balance Body 勤務

真栄田 和樹さん

兵庫県立宝塚東高等学校 出身

履正社を受験しようと思ったのは、スポーツ系と医療系の資格を同時に取得できたからです。トレーナーと鍼灸の融合はとてもためになりました。 仕事をしていく上で、直接お客様の反応が診れるのと、実際に身体が変化していくのを一緒に共有できるところがおもしろみです。 今後はニーズにあった店舗を展開していき、トレーナーの社会的地位の向上に努めていきたいです。 オールマイティな治療家、トレーナーをめざしているなら、本校の環境はすばらしいと思うので、ぜひ受験してみてください。

鍼灸治療院 natural style 勤務

橘 朋希さん

兵庫県立宝塚東高等学校 出身

私が履正社に入学したきっかけは、自分自身がスポーツのケガなどで鍼灸治療を受ける機会が多かったので、本校の鍼灸学科に入学することにしました。 卒業後は、修行という意味で3年間、鍼灸院で勉強させていただきました。その後、オーストラリアへ渡り、約1年間、外国人の患者様を治療することで、さらに勉強させてもらうことができ、人種の違いなど骨格によって処置が全く違うことを実感できました。できれば、今後もいろいろな国でさまざまな人を治療し、海外で開業してみたいです。

  • ※肩書き、インタビューの内容は取材当時のものです。

BLOG

日常風景(ブログ)

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鍼灸学科

POLICIES

教育目標

学位授与の方針
(ディプロマ・ポリシー)

鍼灸学科では、鍼灸師としてあらゆる患者(クライアント)の心と身体の健康を支え、自らが関わる業界の発展に寄与できるような人材の育成を目指します。そのため、以下の資質・能力を身につけ、所定の単位を修得した者に卒業を認めます。

1.医療、スポーツや美容の分野においてクライアントの状況に応じた施術を選択・実施できる高い知識と技術を有している。
2.鍼灸師として必要な倫理観をもとに自らが関わる全ての人に対して誠実に対応できる人間性を有する。
3.飽くなき探究心から鍼灸臨床で遭遇する課題を解決するために日々研究に努め、社会に貢献できる。

〈卒業の認定〉
本学科の修業年限である3年以上在学し、下記に定める授業時間以上を履修し、かつ該当する所定の授業科目及び単位数を修得し、卒業審査に合格した者について校長が卒業を認定します。

授業時間数:2655時間
所定の単位数:96単位

卒業審査にあたっては、次に掲げる3項目に基づき、学科長が判定します。

1.履修時間の出席率
授業科目ごとの出席時間数が履修時間数の3分の3に満たない者、および実習の出席時間数が履修時間数の5分の4に満たない者は、履修の認定をしないこととする。
2.授業科目ごとの学業成績
3.実習先施設の評価

なお、卒業の認定は最終学年の終わりに行います。

教育課程編成・実施の方針
(カリキュラム・ポリシー)

鍼灸学科では「学位授与に関する方針(ディプロマ・ポリシー)」に基づき、鍼灸臨床において必要な知識・技術・人間性(価値観・倫理観)を身につけるカリキュラムを開講します。

1年次(基礎)
東西医療の基礎知識や鍼灸の基礎技術を養います。
人体の構造と仕組みを理解するために解剖学や生理学を学ぶとともに、経絡経穴概論や東洋医学概論を通して東洋医学的生体観を身につけます。また、はり・きゅうの基本操作を習得しながら、医療概論や職業倫理において鍼灸師として備えるべき価値観・倫理観を知り、理解します。

2年次(応用)
東西医療の専門知識・鍼灸の応用技術を養います。
病理学概論、臨床医学総論・各論や東洋医学臨床論を学び、疾病や障害のメカニズムを理解すると共に西洋医学的評価法(検査法等)や東洋医学的診察法(証立て)、さらには選穴法を修得します。またスポーツ現場や治療院での実習を通して、鍼灸師として備えるべき価値観や言動に対する意識を高め、医療人にふさわしい人間性を育てます。

2年次(実践)
鍼灸臨床における実践的能力を養う。
臨床実習では、指導教員(あるいは臨床実習指導者)の監督・指導のもと、選手や患者の状況に応じたはり・きゅうの施術を選択・実践することを学び、多くの経験を通して実践力を養います。また、模擬試験や対策授業を通して、国家試験合格のために必要な知識を身につけます。

学位授与の方針
(アドミッション・ポリシー)

鍼灸学科では本校の建学の精神である「履正不畏・勤労愛好・報本反始」を元に、次のような能力、意欲や適性を備えた入学者を求めます。

1.『履正不畏』
“医療人にふさわしい”価値観に基づいた行動を選択できる勇気をもち、自らが正しいと信じることを実践できる行動力が大切です。
その第一歩として社会の中で模範的な言動を示せることが必要です。

2.『勤労愛好』
治療家として、より高度で、より効果的な治療を提供するために、自ら問題提起し、そして解決にむけて努力できる意欲が基礎となります。
まずは資格取得に向けて、自発的に考え、行動できることが求められます。

3.『報本反始』
鍼灸師は患者と信頼関係を築きながら社会的背景や心理状態なども把握することで患者の抱える悩みを解決する職業です。そのためには他人への感謝の気持ちを忘れず、豊かなコミュニケーション力で何事にも誠実に対応できる人間性が必要です。

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