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2018.03.10
もやもや病について②

もやもや病の語源

もやもや病の初発発症は早い子供で0歳から発症し7~10歳で第一のピ-クを迎えます。乳幼児・小児発症例は大脳への十分な血液供給ができないために、運動麻痺(身体の動かしにくさ)や感覚障害(シビレ)などの症状で発症しますが、なぜ「もやもや病」と国際学会で正式病名に認められたのでしょうか?

満期出産の元気な新生児で出産時異常もなく成長してきているのに、突然痙攣や両手足の脱力(虚脱)を起こします。重症例では意識障害や言語障害などの障害を起こします。一時的な症状の場合と長期に渡り症状を残すこども達もおられ、全く不思議な「病い」でもあります。参考までに特徴的な脳血管写を示します。

上図は本来、正常の脳血管像ですが、もやもや病では、本来存在しないもやもやとした血管が見られます。これは側副循環といって、その子供の成長に沿って発達する血管ですが、異常血管であることは確かです。このもやもや血管が発達している子供は何とか大脳に血流(栄養)を供給しているので初発年齢が小児期に移行します。

 

次回は、もやもや血管(異常側副血管)が発達する子供と発達しない子供の違いと臨床症状の違いについて説明します。

 

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